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2007-12-26

競争意識

 車が走ってない直線道路。

 

 その交差点で信号待ちをしていると、

 横にVmaxが並ぶ。

 

 こっちは所詮500だ。

 しかも高速が延びるようにスプロケを変更しているから、

 間違いなくスタートダッシュでは大人対幼稚園児だ。

 

 でも、ふっと前に出たい欲望に駆られる。

 

 公道で、たまたま居合わせた2台。

 先にどこかのゴールに入れば、素敵な商品が待っている・・・

 なんて事は無く、運が悪ければ事故を起こしたり取締りにあうだけの事。

 

 なのに、つい・・・・かましたくなるが、

 普通にクラッチをつなぎ、そして普通に100マイルまで引っ張る、

 いつものスタイルでいく事にする。

 

 

 若い頃は、100%全開するシチュエーションではあったが、

 いつからか、無用な競争をする事はなくなった。

 

 ワインディングでは30分も頑張れば、

 普通のライダーは緊張感に負けて消えるし、

 高速でも100マイル巡航でスラロームすれば、

 5分もしないで追走車は消える。

 

 根性リミッターの設定の違いが、

 意味のないスペック競争を凌駕するわけだ。

 

 ただ、競争意識は個々の能力を向上させるには有効で、

 内に秘めて競争意識をエネルギーに換えるのが

 「大人の生き方」と言っていい。

 

 そして解りやすい競争意識を剥き出しにするのは、

 半世紀を生きてきた人間としては、美意識にもひっかかるから、

 つい・・・と思う度に恥ずかしくなってくるのも事実。

 

 だから、マイペースを守る・・・

 という形に帰着できるのだろう。

 

 

 競争していいのは、技術や能力向上のための物。

 もっとはっきり言えば、自分に向けてその意識を持つべきで、

 誰かを相手取って競争しよう・・・と思うのは、恥ずべき事だ。

 

 特に「持ち物」とか「位」とかの、

 わかりやすい形を張り合う対象にするのは卑しいし、

 何かを奪い合う・・という事になったらもう・・・・(/–)/

 

 そんなどうでも良い事を考えながら走り抜ける道は、

 やっと訪れた冬らしい風と駆け抜ける、美しい道だった。

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