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2006-06

13&Rose

「ポールジローで何か美味い物を作ってよ」
 
「これは、ストレートで飲まれた方が・・・」
 
「そうなんだけどね、『スイート・デビル』のような化け物作れるひとなら、
 なにかやってくれそうだからさ・・・」
 
「わかりました」
 
 
ポール・ジロー・エクストラヴァイユー 2
ベルヴェデール・ウォッカ 1
レモンジュース適宜
レモンピール
 
シェイクして少しアイスフレークを散らした形のカクテル。
レモンピールを効かせる。
 
 
「ショートカクテルを作るのは久しぶりですね」
 
「最初の一口だけ味わって頂いたら、その後レモンピールをかけますので」
 
「変身の楽しみを味わえ・・と?」
 
「はい」
 
 
キンキンに冷やしたアップグラスに注がれたソレは、ポーランド産のフレーバーウォッカの味わいと
ポール・ジローらしい香りと苦みのバランスが上手く絡んだ逸品になっている。
 
 
「美味い・・(^_^)」
 
「では、魔法です」
 
 
バーテンダーがピールを絞ると、
爽やかなレモンの香りが立ち上る。
 
 
え・・?
これ、凄い美味いじゃん・・・(^_^;)
ほんの少し混ざっているレモンジュースが、いきなりレモンその物に変身するほどの変化が楽しい。
 
 
「名前は?」
 
「ついてません。
 また、つけてください・・・」
 
「え・・・と、そうだ!
 今日が13日なので、『ラッキー13』ってどう?
 こんなに美味しいカクテルが飲めるラッキーな13日だって」
 
 
勿論、深い意味はありません。
大好きなブランド名でもある「LUCKY13」にあやかって、
勝手につけちゃいました(爆)
 
 
ショートカクテルなので、三口で干してしまう・・・と
当たり前の事だけど次が飲みたくなる(爆)
 
 
「で、次は?」
 
「え・・と、はい。」
 
 
ポール・ジロー 3
レモンジュース 1
カシス 
 
またもや、ショートカクテルである。
シェーカーで冷やされたそれは、カシス独特の色を纏っていた。
 
 
「これは?」
 
「ジャックローズというカルバドスを使うカクテルがあるんですが、
 そのカルバドスをジローに換えて、カシスを使って作ってみました。」
 
 
え・・・?
これも侮れない・・・(^_^)
 
カシスとレモンのバランスも良いのだが、
ジローの持つ苦みが上品なアクセントになっている。
 
 
「もしかして、これも名無し?」
 
「はい」
 
「それじゃ女性が好みそうな上品な甘さがある・・という事で、
 『クイーンローズ』ってどう?」
 
「良いですね(^_^)」
 
「だけどさ・・・
 このペースでショート飲んでると、潰れちゃうよ」
 
「では、ビトウィーン・ザ・シーツでも作りましょうか」
 
「潰したいの?」
 
「いえいえ」
 
 
えぇ・・・
バカ丸出しですから(^_^;)

経年変化

懐かしい店に顔を出す。
 
自分がモルトを覚えたその店には、以前と変わらない空気が流れていて、
相変わらずの気分でレアなモルトを選ぼうとしていた。
 
 
え?
ちょっと待って・・・・
 
飲みたい・・と思わせるモルトが無い??
 
 
そう・・・
ここしかないだろう・・と思えるようなモルトがいっぱいあったはずの店は、
現在手に入る若いモルトがずらっとならぶ店に変わっていた。
 
モルトファンが集う店だから、レアのモルトはどんどん飲まれてしまうのだろう・・・
 
入手困難なモルトは補充が効かないから、
今の風景は当然の帰着だ。
 
でも・・・
なんか寂しい・・という気持ちを持ってしまう。
 
どうにかして、今手に入るレアの物を揃えて欲しい・・・と
正直感じてしまうのだ。
 
 
実は、貴重なモルトを隠しているのかもしれない・・とも思ったが、
バックバーに流れる空気は以前の物とは全く違うのだ。
 
尋ねて、コレだけだ・・と聞いてしまったら、
二度と足を向けない事にもなりかねない・・・・ので、
この店の良い所だけを楽しむ事にした。
 
フードもモルトの扱いも素晴らしいこの店で、
今楽しめる美味しい物を楽しめばいい・・と。
 
 
しかし・・・
 
美味しいモルトは、本当に減ってしまったんだねぇ・・・(・_・、)

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