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2007-05
ジョニーウォーカー・ブルーラベル・キングジョージ5世
- 2007-05-19 (土)
- 日記的雑感
「開けちゃおうか?」
「マジ?」
「飾っておいてもしかたないしね」
「ゴチになります」
今宵、壁の日のスペシャルボトルは、
「ジョニーウォーカー・ブルーラベル・キングジョージ5世」
となった。
ジョニーウォーカーがロイヤルワラントを授かった1934年当時の、
ジョニーウォーカーのブレンドを再現している・・と言われるコイツは、
オールド・ジョニーウォーカーの美味さを知っている私にとっては垂涎の一本だ。
ただ、そのコストは、安売りの店でも5万オーバー・・・
それを2階にキープするのは、馬鹿まっしぐらの私でも躊躇する(^_^;)
(以前に値段を聞かずに入れて12万の請求を喰らって以来、
躊躇するようになりました(爆))
で、もうひとり壁メンバーが、特別な理由があって入れてしまったそれを、
彼がその特別な理由の為に開けるまでに入れてしまうかどうか悩みつつ、
それより今現実的に必要な物にかかるコストのために諦めつつ・・であったのだが、
突然「開ける」という彼の一言は・・・・(^_^;)
カーデュ、ダルユーイン、ロイヤルロッホナガー、
バルメニャック、クライヌリッシュ、モートラック・・・
といったあたりがキーモルトのジョニーウォーカー。
コイツには現在とは違うモルトが入っているに違いない。
で、
いつも通り、テイスティンググラスで飲んでみる。
最初の一口。
あまりにも穏やかで、
香りも殆ど立たないほどの熟睡ぶり。
しかしその口当たりはブルーラベルらしく優しくて個性に欠ける。
で、30分放置してみる。
え?
ええ?
コイツは・・・ジョニーウォーカーじゃない??
確かにジョニーウォーカーの味はするのだが、
後味がもの凄くアイラなのだ。
勿論、ほんの少しも、クレオソートのような香りはしないのだが、
上質なアイラの後味がその存在を強く主張している。
「これさ・・・凄い、アイラだよ?」
「え?
そんな事ないよ~」
「アイラ嫌いの人にとってのアイラっぽさじゃなくて、
例えば1975のアドベッグのような甘さがあるんだよ」
「そんな事ないんじゃ・・・
そうだ、飲んでみてよ」
彼はバーテンにも試飲を勧めた。
「おそろしく優しいですね。
あ・・確かに、アイラの後味、ありますね。
それも、かなりしっかりと。」
「え・・・、そうなの?」
「だから、あるんだって、こういう優しい甘さが。
最初にあの塩っぽさに抵抗を示しちゃうとわからないんだけど、
慣れてきちゃうと、その後ろにある凄い甘さがわかるようになるんだよ。」
「そうなんだ・・・
でも、コイツは、ほんと美味いねぇ」
「バーテンさん、この後味、アドベッグじゃないかな?」
「どうでしょ・・・
ラガブリンは使われているはずです。」
「ラガブリンか・・・・」
そう言われると、そんな気持ちにもなるが、
ラガブリンの潔さがこの後味にはあまり感じられず、
それよりももっとモッチリとした甘さがいつまでも舌に残って、
それがアドベッグ・・というモルトを思い浮かべさせる。
「あ・・・
このジョニーウォーカー、ポートエレンも使われているはずです。」
「それだ・・・」
現在のアドベッグは、自社でモルティングをする事は止めていて、
その過程はポートエレンが担当している。
だから、本当のアドベッグは1977年以前の物・・と言い張る馬鹿は多く、
事実、近年の物に比べると、明らかにキャラクターは変わっているわけで、
アドベッグ=ポートエレンだった時期もほんの少し有る・・とさえ言われていて・・・
そうです、このジョニーウォーカー、
間違いなくアドベッグ系の後味が存在しているのです。
で・・・
さらに15分。
お~
何じゃこりゃぁ・・・(^_^;)
先ほどから強く出ていたアイラ系の味わいの中から、
フルーツのような香りと甘み、そしてオレンジやベリー等の個性が加わり・・・
美味・・・(^_^)
久々に・・
笑いが止まらない、美味い酒だった。
ごちそうさまでしたm(__)m
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