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2010-01-16

ブレイス・オブ・グレンリベット

レア・・な名前と言うべきか、
紛らわしい名前・・と言うべきか。
 
「ブレイス・オブ・グレンリベット1975」スピリット・オブ・スコットランドシリーズ
 
そう、かの有名グレンリベットは、その名前さえつけておけば売れる・・という事で、
その昔は、蒸留所の名前の後にちゃっかりグレンリベットと付けて モルトが売られていたようで、
スペイサイド=グレンリベットのようなイメージさえあったと聞く。
 
で、政府公認の元、本家がTHEを付けたリベットを発売する形になったのだが、
唯一その名残・・のようなモルトがこの「ブレイス・オブ・グレンリベット」。
 
シーバスの原酒の1つだが、シーグラムにしてみてもリベットと混同しやすいので
最近、ブレイヴァルに名称変更された。
 
で・・・
何故このモルトを仕入れるか・・と言えば、
シグナトリー社が出していた一本に出会ったからに他ならない。
 
既に閉めてしまったバーではあるが、
あまりモルト飲みが来ないロケーションで営業しているにも関わらず、
バックバーに当時(今も?)あまりに珍しいモルトが飾ってあったから
つい一杯頂いて、その魅力にハマってしまったわけだ。
 
しかしその後、自分で仕入れたハートブラザース社のソレは
あまりに素っ気なく軽い感じがありすぎて拍子抜けしたのだが、
それは80年代モルトにありがちな個性を持っていただけの事だった。
 
違う店で飲んだ70年代前半の物は、やっぱりスコッチらしい味わいを持ち、
魅力にあふれる余韻を持っていたからだ。
 
だから、モルトの仕入れリストにこの名前を見つけた時、
そして蒸留年が1975であり、ゴードン&マクファイル社のスピリット・オブ・スコットランドシリーズなら・・
とオーダーをする気になった。
 
 
長い前置きだった(^_^;
 
とにかく飲んでみる。
 
 
 
 
あぁ・・・
そうだよねぇ・・・・
 
この麦が発酵してらしさを消したような感じは、
懐かしい「スコッチ」と言われたウィスキー達がまとったコートのように
本性を決まった形で隠しているような顔だよね。
 
ダルウィニーにもある、例えて言えばデュワーズ・ホワイトラベルのような、
典型的スコッチのような味。
 
そして、モルトならではの、キリッとしたクセ。
 
さらに70年代モルトが持つ味の強さと奥行きのバランスの面白さ。
 
穏やかには飲ませないぜ?
と酒が言ってるような気さえするけど、この味、嫌いじゃない(^_^)
 
 
シーバスには「ストラスアイラ」や「グレングラント」が使われている事は有名だが、
「ベンリアック」や「グレンリベット」、「ロングモーン」「グレンキース」等々、
単品で飲みたいモルトが多数使われている。
そしてこの「ブレイス・オブ・グレンリベット」もその一員なワケで・・・
 
 
モルトは個性が無いとつまらない。
完璧なバランスと飲みやすさを求めるならブレンデッドで・・
と言いたげな味わいは、優しくて穏やかなオールドモルトとは別な魅力に溢れている。
 
ただ、奥行きの深さはあまり感じず、
舌の上のキックも最後まで消えはしなかった。
 
 
あ・・・
ひょっとしたらコレ、
加水したり、ハイボールにすると化けるかも・・・
 
 
え?
勿体ない??
 
だよねぇ・・・(^_^;

バリンダロッホ1971

「オーダーされていた物、入りました。」
 
 
また・・・
馬鹿な買い物をしてしまった。
 
今回の仕入れは・・・
 
 
バリンダロッホ1971 34年 キングスバリー ファイネスト&レアレスト シリーズ シェリーウッド
 
以前にも紹介したが、この酒もグレン・ファークラスで、
ファークラスの名前はボトラーズには許可しないが故に
こんな名前を使っているのは、モルト飲みには既知の事。
 
だが、ファークラスのオールドはかなり美味い事はあまり知られていないようで、
ありがたく今回も手に入れる事ができたワケだ。
 
以前手に入れた
ダグラスレイン・OMCの「PROBABLY SPEYSIDE’S FINEST DISTILLERY」は
1966年蒸留の41年物だったが、今回はキングスバリー。
 
OMCはあまりの凄さに未だ飲みきる勇気が無いが、その代わりになれば・・・
と買ってみて、70年代モルトとボトラーズ違いをも楽しもう・・という魂胆だった。
 
ファイネスト&レアレスト シリーズはキングスバリー社の中でも特別扱いのシリーズで、
最初にリリースされた「マッカラン1976 28年」は懐かしい70年代モルトの顔をしっかり持っていた。
 
その素晴らしさ故にこのシリーズとしては「グレンリベット1978 29年」や
「ロングモーン1980 26年」を仕入れたが、今回はシリーズ4本目・・という事になる。
 
 
で・・・
 
飲んでみた。
 
 
 
あ・・・
 
え・・・?
 
 
開けたての味は、例によって寝た子を起こすような物だったが、
ある意味ファークラスらしい太さがちゃんとある。
 
そして舌を刺すようなスパイシーなキック。
 
ちょっとして、シェリーらしい味わいが余韻とともに起きてくる。
 
まぁ・・・34年物なので、
30分は放置・・です(^_^;
 
 
45分ほど経って、やっとチリチリとしたキックが収まり、
軽めのシェリー樽らしいクセが出てくると、70年代モルト独特の
強さと奥行き、そして今一歩な優しさが際立ってくる。
 
 
やばいねぇ・・・
これ(^_^)
 
カシミアのような優しさは無くても、
ウール100%のような暖かさがある。
 
そしてファークラスだよ?
って言いたげな個性もちゃんとあって・・・
 
 
これ、フラスコに入れてキャンプに行って、
焚き火の前で飲んだら、楽しいかも知れない。
 
 
「あの・・・
 もう一本も届いてますが」
 
 
え・・
アッチも?(爆)
 
 
という事で、それは別の記事に・・・
 
 
しかし、相変わらず
馬鹿まっしぐら・・・ではありますね(^_^;

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