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ブレイス・オブ・グレンリベット

レア・・な名前と言うべきか、
紛らわしい名前・・と言うべきか。
 
「ブレイス・オブ・グレンリベット1975」スピリット・オブ・スコットランドシリーズ
 
そう、かの有名グレンリベットは、その名前さえつけておけば売れる・・という事で、
その昔は、蒸留所の名前の後にちゃっかりグレンリベットと付けて モルトが売られていたようで、
スペイサイド=グレンリベットのようなイメージさえあったと聞く。
 
で、政府公認の元、本家がTHEを付けたリベットを発売する形になったのだが、
唯一その名残・・のようなモルトがこの「ブレイス・オブ・グレンリベット」。
 
シーバスの原酒の1つだが、シーグラムにしてみてもリベットと混同しやすいので
最近、ブレイヴァルに名称変更された。
 
で・・・
何故このモルトを仕入れるか・・と言えば、
シグナトリー社が出していた一本に出会ったからに他ならない。
 
既に閉めてしまったバーではあるが、
あまりモルト飲みが来ないロケーションで営業しているにも関わらず、
バックバーに当時(今も?)あまりに珍しいモルトが飾ってあったから
つい一杯頂いて、その魅力にハマってしまったわけだ。
 
しかしその後、自分で仕入れたハートブラザース社のソレは
あまりに素っ気なく軽い感じがありすぎて拍子抜けしたのだが、
それは80年代モルトにありがちな個性を持っていただけの事だった。
 
違う店で飲んだ70年代前半の物は、やっぱりスコッチらしい味わいを持ち、
魅力にあふれる余韻を持っていたからだ。
 
だから、モルトの仕入れリストにこの名前を見つけた時、
そして蒸留年が1975であり、ゴードン&マクファイル社のスピリット・オブ・スコットランドシリーズなら・・
とオーダーをする気になった。
 
 
長い前置きだった(^_^;
 
とにかく飲んでみる。
 
 
 
 
あぁ・・・
そうだよねぇ・・・・
 
この麦が発酵してらしさを消したような感じは、
懐かしい「スコッチ」と言われたウィスキー達がまとったコートのように
本性を決まった形で隠しているような顔だよね。
 
ダルウィニーにもある、例えて言えばデュワーズ・ホワイトラベルのような、
典型的スコッチのような味。
 
そして、モルトならではの、キリッとしたクセ。
 
さらに70年代モルトが持つ味の強さと奥行きのバランスの面白さ。
 
穏やかには飲ませないぜ?
と酒が言ってるような気さえするけど、この味、嫌いじゃない(^_^)
 
 
シーバスには「ストラスアイラ」や「グレングラント」が使われている事は有名だが、
「ベンリアック」や「グレンリベット」、「ロングモーン」「グレンキース」等々、
単品で飲みたいモルトが多数使われている。
そしてこの「ブレイス・オブ・グレンリベット」もその一員なワケで・・・
 
 
モルトは個性が無いとつまらない。
完璧なバランスと飲みやすさを求めるならブレンデッドで・・
と言いたげな味わいは、優しくて穏やかなオールドモルトとは別な魅力に溢れている。
 
ただ、奥行きの深さはあまり感じず、
舌の上のキックも最後まで消えはしなかった。
 
 
あ・・・
ひょっとしたらコレ、
加水したり、ハイボールにすると化けるかも・・・
 
 
え?
勿体ない??
 
だよねぇ・・・(^_^;

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