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2008-04-09

信頼関係

 理想に燃えた管理職がいる。

 ただ、自分で全てを背負い込むクセがあって、
 本人は過重な労働に追い込まれている。

 で、そんな姿を見ていて思うのは、
 責任を持つ事について、頑張りすぎている・・という事。

 管理職には、確かに多くの責任があり、
 そのためにやらなくてはいけない管理業務もかなり多い。

 自分も管理職の端くれになった時、
 抱えきれない管理業務に半分切れた事があったが、
 その時先輩にはこう言われた。

 

 「1人でやりきれない仕事は、分担して行いなさい。
  自分しかできない仕事を見極める事と、
  部下を信頼する気持ちを持ちなさい。」

 

 今でこそ、この言葉はよくわかる。

 自分1人の力なんてたかが知れていて、
 信頼できる部下がいてはじめてパフォーマンスが上がる・・という事は、
 様々なチームを率いて学んだ事であり、実際に効果が出る事は実証済みだ。

 で、そんな経験を伝えて助言しよう・・とも思うのだが、
 これは自分で、自分のやり方を確立しないと理解できない事。
 
 だから今しばらくは、やりたいようにやってもらって、
 そのフォローに入った方が良い・・と思っている。

 

 よく管理職になった友人がこぼすのは、
 「同年代や年上の部下が言う事を聞いてくれない」だが、
 それには、一にも二にも、コミュニケーションの上に成り立つ信頼関係を
 早く確実に築く事しか、解消法は無い。

 職位に物を言わせて人を使っても、
 そこに悪感情が存在していれば効率は悪く、精度は落ちて、
 いつかは責任者として、責任を取らされる事態に追い込まれるのだ。

 若き管理職達を見て思うのは、
 とにかく下についてしまった仲間を、自ら信頼しろ・・という事。

 そうすればやがて、ちゃんとした信頼関係が構築され、
 部下も自分も気持ち良く効率良く仕事ができる環境になるだろう。
 (企業論理で酷い状態を強いる事はいくらでもあるだろうけど)

 

 人は感情の動物なのに、戦後の教育は平等のみを教えた結果、
 格差を受け入れて消化する能力が、今の若者達には欠けている。

 だからこそ、格差を埋められるものは、
 感情のコントロールになる、ワケだ。

 人と人との信頼関係は
 築くのには時間がかかって、崩すのは一瞬だったりする。

 自分自身も、そこら辺を肝に銘じて生きているつもりだが、
 なかなか難しくて、つい一匹狼的生き方にシフトしてしまう。

 50になっても私自身がこうだから、
 若き管理職達にとっては、かなり難しい注文なのかもしれないけどね(/–)/

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