Home > アーカイブ > 2009-01-28

2009-01-28

厚顔無恥

2148

例えば、誰かのミスを自分のところでカバーして、
仕事が滞らずに動いていたとする。

 

ミスをした人間は、
ミスをミスと認識していなかったり、
認識していてもその時の監督者のお情けで事なきを得て、
今まで通りに普通の顔していたり・・・すると、
表面的には何の問題も起きていない事になる。

 

そんな上っ面な部分は大切ではなく、
問題なく動かす事やそのための能力こそが大切な事は言うまでも無いが、
残念ながら世の中は、上っ面な部分だけを見て判断するか、
好き嫌いのフィルターをかけた視界の中で判断するように思っている。

そんな事をまざまざと感じさせられるような言葉を聞いて、
久々にやる気が削がれる思いに苛まれてしまった。

 

「やらなくてはいけない事」と
「やってはいけない事」が決まっている事は、
社会の基本。

 

法人の中においては、
一般社会より法律によって細かくそれらは決まっていて、
適法に会社を動かしていくのが管理職の仕事の1つと言って良い。

そんな縛りの中で動いていて出会ったのは、
「やってはいけない事」の発見と「やらなくてはいけない事」の放置だった。

 

勘違いや無知から「やってはいけない事」をやってしまうケースはままあるが、
中には確信犯的に行われる悪質な物もあったりする。

そこら辺を厳しく規制する事は管理上では大切だが、
わかっていても程度問題でスルーする事もあって、
判定する管理職の先を見据えた判断の中、処分が決まる事が多い。

そんな事が大きさはともあれ日常的にあって、
それだけでも厳しくすべきなのか?と悩む事しきりだが、
温情判決を嘲笑うが如く、同じ人間に同じ間違いを起こされると、
温情判決を出した管理職は感情問題に発展する事もままあって、
客観的に見れば、温情判決の功罪が浮き彫りになる気がしていた。

 

私は、基本的に穏やかに物事を進めたい方だが、
ミスはミスとして明確にしたい・・・という気持ちが強い。

それは、ミスを犯した人間のカバーに入る人間がいて、
その人間は文句も言わずに過重労働に耐えている事が多いからだ。

何故、アイツのミスをカバーしなくちゃいけない?
と心の中で文句を言いつつ、客先に迷惑をかけるわけにはいかないから・・と、
表面では何でもないような顔をして・・・である。

だからこそ、ミスを犯してしまった人間はそのペナルティを受け、
誰もが平等な扱いを受けている事を体感的に知らしめるべき、と思うのだ。

 

だが・・・
今日、脱力に陥ったのは、もう一つ方の問題だった。

 

「やらなくてはいけない事」の放置・・・・

 

間違えてはいけない事を間違えるとトラブルになるのは誰でも想像できる事だが、
やらなくてはいけない事をやらない・・と言うと、何が想像できるだろうか?

例えば、給料を支払う為のデータ作りをしなかった・・・となれば、
相当の問題を引き起こす事が想像できると思う。

そんな解りやすいミスをする人間はそういないと思うが、
あまり表に出ない「大切な事」を疎かにしているとするとどうだろう?

特にその「大切な事」を担当する人間が1人きりだったら・・・・

 

そう・・・
ミスが起きている事は、表に出てこないのだ。

そして、会社がペナルティをもらうような問題が起きていても、
経営者はその事実を知る術もない・・という事態になったりするのだ。

 

で、そんな事態を見つけ、報告をすると

 

「人は見かけによらないものだね。
 人当たりも良く、仕事はキッチリやっていたから、
 そんなダメなヤツに見えないんだが・・・」

 

という反応が返ってきた。

勿論そう反応した人間は、日頃同じフロアで働かず、
会社の上っ面だけを見ているから、だと思うが・・・

 

あの・・・

仕事が滞らなかったのは、
下で働いてスタッフがひたすらカバーしていたからですよ?

やらなくちゃいけない事を全部部下に押しつけて、
自分の手柄にしちゃってるような人間でも
人当たりが良ければ、優秀な人間に見えるんでしょうか?

 

はい・・・・

実は世の中、殆どの人間は好き嫌いで判断するものなのです。
つまりそれは、ごく普通の判断だったりするのです。

 

人間的に嫌いでも、仕事は認める・・・と
平気で言えてフラットに物を見る事ができる人間は、
他人を受け入れる能力が高く自分の能力を客観視できる類い希な人で、
そんな人間がどこにでもいるわけじゃない。

なるべくそうあろう・・としても、
相手側が同じ感覚の持ち主でない限りその気持ちは伝わらず、
逆に警戒されたり異物としての扱いを招くものだ。

自分を嫌ってるヤツが、自分の事を良く言うワケはない・・・と
思ってしまう人間が多い、という事なのだろう。

 

私は、人当たりが悪い。

愛想笑いは苦手だし、
そもそも面白くないのに笑う事なんてできない。

そのとっつきの悪さで嫌う人は、
他人の本質を見抜く力や幅が無いのだから、
コッチも合わせる義理も必要も無い・・と思うのだ。

 

それでもやっぱり、
上っ面で判断する人が多かった、と気付かされると・・・

モチベーションは下がるもの、だねぇ

Home > アーカイブ > 2009-01-28

検索
フィード
メタ情報

Return to page top