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2005-12

猫まっしぐら

「こんな珍しいウィスキーがあるんですけど飲みますか?」
 
「何これ?」
 
 
そこに出されたボトルは、金ピカのラベルの派手なやつ。
しかもラベルに書かれている絵は、髭面オヤジがキルト履いて踊ってる・・・
 
 
「何?この『マッチョ60%』って?」
 
「アルコール分60%のブレンデッドなんですよ。
 なんとあの『ジョン・ミルロイ』が作ったやつで・・・」
 
「え?
 そうなの??」
 
 
で、よ~く見ると、髭面オヤジはミルロイ氏の似顔絵で、
彼の情熱がその表情からうかがえるような笑顔になっているのだ。
 
 
「飲むよ、もちろん」
 
「これが結構・・・美味いんですよ(^_^)」
 
 
60%のウィスキーをストレートで飲む事は、
今さら驚く事でもなんでもない。
 
ただ、ブレンデッドで60%というのは、私の記憶の中にも無いような気がするわけで・・・
 
 
ズシン・・とくる迫力の中に、ブレンデッドならではバランスの良い旨さがあって、
モルトの比率が高い可能性を裏打ちするように、奥行きと変化の幅が広く感じる。
 
グレーンらしい香りも、アルコールの強さに麻痺させられて、
何というか、まさにモルト馬鹿御用達と言った味わいが、グラスの中に展開する。
 
 
「これ、美味いじゃん」
 
「侮れないっすよね」
 
「ミルロイって、結構な歳だよねぇ」
 
「本当に、ウィスキーが好きなんでしょうねぇ」
 
 
フリスキーとは「浮かれ騒ぐ」とか「よくじゃれる」という風に訳されるが、
私にとってはどっかのキャットフードの名前の方がイメージしやすい。
 
でもって、このウィスキーは、
飲んべえがまっしぐらに駆け寄ってきそうなウィスキーなのか・・・と、
邪推したくなるほど笑えるネーミングだったりする。
 
ラベルにも書いてあったが、50年以上も業界で働いているミルロイ氏のパワーは、
極東の小島に住むモルト馬鹿にも、幸せをもたらしてくれるようだ(^_^)

台所で寝ていたモレンジ

なんか飲み足りなくて、台所に投げてあったモレンジ10年を
テイスティンググラスに注いで飲んでみる。
 
何故か、若い木の匂いが先に立つ。
モレンジらしいバニラ香より強く。
 
う・・・む、何故だろう?
樽酒飲んでるみたいだ(爆)
 
前、口開けした時には、こんな感じは無かった。
殆ど飲んでないし、保管期間もそんなに長くない。
 
こういう変化を感じるのは初めてで、ちょっとばかり新鮮に感じる。
 
最近、贅沢過ぎる酒ばかり飲んでるから、
オーソドックスでしかもかなり秀逸なモレンジ10年の味わいを忘れてしまった・・?
って事ではないのだけど、やっぱりスパイシーなモレンジってちょっと面白い。
 
モルトは、ボトルごとに味が違うから、
こういうボトルがあっても良いわけで・・・・
 
やっぱりモルト、美味いよねぇ(^_^;)

バランタイン17年

最近、ちゃんとしたモルトを飲むチャンスがち~とも無くて、
それこそ、30分間だけ飲む・・とかの悲しい状況にあって最善の酒を選ぼうとすると、
どーしても解りきって外れそうにないブレンデッドを選ぶ事になる。
 
何があるの?って聞いちゃいけないバックバーの中にも存在し、
安心して飲める酒といったら何だろう?
 
最近、良く出会えるようになって嬉しいのは、ニッカの「竹鶴」
そして王道の「バランタイン」・・といった辺りが、選ぶ酒になるのだが・・・
 
で、幸せな事に、昨日は「バランタイン17年」を味わう事ができた。
 
腐っても「バランタイン17年」と言っちゃ失礼かもしれないが、
やっぱりファイネスト辺りとは比べ物にならない位美味い。
 
ちょっとスパイシーなアクセントもあって、ソイツをロックで飲むと丁度良く、
まさに優しく抱かれるような心地よさがあった。
 
ストレートに慣れてしまった私にとって水っぽい酒は味気ない・・という感覚しか覚えないが、
1820スペシャルやバランタイン17年クラスになるとロックでも美味いと思える。
 
昔の17年は美味しかった・・と嘆くような飲み方じゃないからか、
幸せな一時を演出する命の水には、こんなチョイスも良いな・・としみじみ感じてしまった。
 
疲れ切っている日のお疲れさまには、量は無くていいから
こんな優しい酒がいいね(^_^)

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