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2005-12-18

マッカラン1978

「来たんだって」
 
「来てます」
 
「何これ?
 派手な箱だね・・・」
 
 
マッカラン1978 ラムウッド・フィニッシュ (ダグラス・レイン)55.4%
 
 
実は、ダグラス・レインのマッカランには、1度手痛い失敗にあっている。
 
50%に加水調整されたOMCシリーズのマッカランを飲んだ事があるのだが、
これがシェリーウッド・フィニッシュではなかったため、まるでマッカランの味がしなかったのだ。
 
で、それ以来、バーボン樽などのシェリー以外の樽でフィニッシュしたマッカランについては
手を出さないようにしていたのだが・・・・
 
これが、オールド&レアシリーズとなると、ちょっとばかり事情は変わってくる。
何故なら、ダグラス・レインのこのシリーズは、1本として外れがないのだ。
 
で、本当は、1977のマッカランが欲しかったのだが、新シリーズの1978が手に入る・・という事で、
ラムウッドに不安を感じつつもオーダーしていた。
 
 
口開けは・・・
眠り込んでいる酒らしく、刺激臭が立ち舌を刺すような味わいがあり、
香りは殆ど奥行きもなく平板で・・・・
 
失敗?
という不安が過る。
 
 
「すいません、76年のマッカランも注いでくれない?」
 
「キングスバリーの?」
 
「そう」
 
 
シェリー樽で熟成した28年物は、76年のオフィシャル18年物とほぼ同じ味わいを持っていて
このモルトを比べるには少しばかり分が悪いかもしれない。
 
が・・・
この高価な酒が失敗だったら、オールド&レアに対する認識を変えなくてはいけないので
とにかく一緒に並べて飲んでみたくなったのだ。
 
 
30分で、少しだけ柔らかく変化し、刺激臭は消え去ったが、
奥行きは出てこない。
 
45分で・・・滑らかさが出て、いきなり軽い酒のような振る舞いを見せ・・・
 
60分を超える頃に、やっとラムの持つ甘さや奥に隠れるスパイシーな香りが、
ジワジワと現れては姿を変えて消えていくようになる。
 
面白い物で、キングスバリーの28年は、最初は抜群に美味しいのだが、
段々と優しく柔らかく変化しつつ、同時に弱くなっていくので、
比べてみると1時間後の味わいではダグラス・レインの方が遥かに豊なのだ。
 
 
「あの・・・、実は運がよければ、1977も手に入るかも知れませんが?」
 
「知れませんが?って、オーダーするかって?」
 
「はい」
 
「もともと1977が欲しかったんだし、頼むでしょ」
 
「わかりました。」
 
 
解ってるって。
2005年リリースの1977マッカラン(オールド&レア)が今流れ出した事は。
 
で・・・・
何時来るんだろうねぇ(/–)/

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