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日記的雑感 Archive
視点を変えると
- 2008-07-20 (日)
- 日記的雑感
「F3ハーフとマイスターです」
「ゴメン、カウンターのソッチで叫ぶだけじゃわかんない。
この状況見て、伝票整理してよ。」
「はい、すみません」
「あっちでオーダー取るばっかりで、
せっかく注いだビールを取りに来ない連中、動かしてよ」
「はい、すみません」
とある、ビール会社が経営している店に入っていた。
もの凄く暑くて、誰もが冷房の効いた部屋でビールでも・・・と思うのだろう。
店は、想像以上に混んでいて、空いているカウンターに通されるまでに、
20分以上かかっていた。
カウンターの奥では、店長という名札とソムリエバッジをつけた男性が、
6つのビールサーバーを操り、ワインセラーからはワインを選んでカラフェに注いで、
紙パックのウーロン茶とオレンジジュースをグラスに注ぎながら、
さらに洗い場に走ってグラスを洗い・・・
要するに、1人でドリンク全てを作っていたのだが、
どう見ても店内には100人程度の客がいて、
そのオーダーがどんどん入ってきてしまっているようだ。
もう、無理・・・
という表情とオーラを感じて、とにかく頭を下げ笑顔を作っていた男性は、
胸に副店長という名札をつけていたが、とにかく彼もレジと客誘導をこなしつつ、
さらに若いスタッフに指示を出す・・という仕事をしている。
「もうさぁ、
そこで叫ぶ前に、ここに入って少しは手伝ってくれって感じだよ。
もう、無理・・・」
「はい、すみません」
カウンターに座ってると、こういうやり取りが直に聞こえてしまう。
いつもなら、店長の嘆きにも似た怒りの声に、こっちも不快になるのだが、
明らかに可哀想な状況が見える事と、神業のようにドリンクを作っていく職人芸に、
実は内心感心さえしていたのだ。
「A6あがったよ〜取りに来て!
で、こいつがC2・・・あれ?」
「え・・と、違いますねぇ
あ、D1です、こっちの分ですね」
「頼むから、伝票整理してくれよ。」
「店長、私入ります」
胸にマークの入ったベストを着た女性が、
カウンターの中に入った。
そのビールの注ぎ方はキリッとしていて、頼もしい。
店長にもちょっとだけ安堵の色が顔に浮かぶ。
最近感じるのは、若い女性がしっかりしている事。
同年代の男性に比べて遙かに能力が高く、
良くも悪くも大人である・・と感じる事が多い。
「おまたせしました、ブラウマイスターです」
「大変だねぇ」
「申し訳ありません、ドタバタして」
ビールをサーブしてくれたのは、副店長だ。
「今日は正規のスタッフじゃなくて、慣れておりませんで、
ご迷惑おかけしました。」
「いやいや、神業を見せていただいて、
感心しましたよ」
ほんの一杯のビールを飲むために寄った店で、
今時珍しい心遣いと、職人ワザを目の当たりにする。
コストの為にスタッフが少ないのか・・と思ったが、
夏休とかの関係とか諸々あってのドタバタであった事もわかり、
働く人の気持ちを先に想像してしまう自分は、
以前よりは他人にも優しくなれているのかな・・・と、思ったりもする。
見ず知らずの他人に冷たい今の都会、
自分の辛さをアピールするより、
苦しんでいるかも知れない・・と想像できる自分でありたい、と、
なんとなく思った。
それにしても、
クソ暑い日には、生ビールが美味すぎる(^_^;)
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必然
- 2008-07-19 (土)
- 日記的雑感
今年は、今までフィルムで撮っていた物で、
再撮しないと心残りになりそうな物を撮りたい・・と強く思っている。
で、相変わらずスチールの仕事も入ってくるので、
身体を労る事を忘れると動けなくなる事もわかってきた。
ケミカルな薬には頼りたくないが、
気付いたら漢方が2種類、ケミカルが5種類の薬を飲んでいる。
効いているのかどうか・・は、
血液検査をすればそれなりに効果がある事も見えるが、
自分にとってはあまり変わらない毎日で、
笑い飛ばしてないと、精神的にも追い込まれそうで恐くもある。
だから・・・
という部分も正直言えばあるのだが、
心残りの無い活動をしたい、という気持ちが強く起きるのだろう。
で、直近は、
8月6日、広島の夜を撮りたいと考えている。
何故か縁のある広島だが、
納得できる撮影ができてない。
今の自分が切り取る風景を、
どうしても・・・という衝動が強いので、
きっと行かなくてはいけないのだろう。
行動も現象も必然だ。
今、できる事を精一杯。
無理はしないけど、怠けない。
そうやって今まで生きてきたから、
これからもそうやって生きていく。
その気持ちが、きっと写り込むだろう。
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生きている証
- 2008-07-11 (金)
- 日記的雑感
どうやら人生においては、
良い事も悪い事もそれなりにバランスが取れている・・と
なんとなく気付いてから随分になるが、
ここのところまた、悪い事が襲ってきているようで、元気が無い。
元々、大きな期待はしないし、
棚ぼた・・・なんて事は有り得ない人生だし、
良いと思える事は自分自身で確実に手に入れた「何か」だけ・・・
という現実を嫌ってほど知っているから、「あぁ・・またか」と思うだけなんだけど。
それでもここ数年は辛い事と嬉しい事のバランスが、
どっちかと言えば少しだけ嬉しい事が多かったから、
悪い方向へ向かうのはわかってはいて、今更驚く事も狼狽える事もない。
「勤め」も「役目」も、できるだけの事はする。
壊れた身体は、受け入れつつ労りつつ使えるだけ使う。
孤独を感じる時は飲んだくれ、不運に泣く時は諦めて受け入れ、
日々、生きていられる事に感謝しながら、笑って過ごそう・・と思う。
来年、1月に、
今まで撮ってきた写真を集めて、
写真展を開こうと考えている。
ページで公開してきた写真や、放送で使った写真、
そしてこれから撮っていく物も入れて、1つの形にする。
風景が中心となるだろうけど、
最近撮るようになった人物写真も交えて、
どんな世界を見て生きてきたか、表現できたら面白いと思っている。
だから、へこたれてはいられないワケで(^_^;
苦しいのも、痛いのも、
寂しいのも、悲しいのも、
生きている証拠。
それがあるから、
幸せを強く感じられる。
どうせ何も持っていなかったし、
今さら失うモノなんて何も無いのだから、
些細な何かがあるたびに喜んできたし、幸せを感じてきた。
そんな、自分にとっては「当たり前な事」に気付くのは、
まだまだ生きていかなくっちゃ・・と思っているから、だろうね。
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コピペ
- 2008-07-01 (火)
- 日記的雑感
イージーミスを連発するヤツがいて、
その失敗を見ていて気付いた事がある。
ヤツは、いつも同じ様な仕事だから・・・と
進行表をコピーして、必要事項だけ書き換えるやり方を取っていて、
その必要事項の書き換えを「〜だろう」と勝手に想像して書き込み、
そしてトラブルを起こしていた。
最初、「〜だろう」というスタンスがいけないんだ、と思っていたのだが、
気付いたのは「そもそも前の仕事の資料をコピーして使っている事が間違い」
という事なのだ。
テレビでは、最近の学生は論文を書くのにネットで調べた文章を
コピー&ペーストで作り上げてしまう・・・という話題を取り上げていたが、
そのコピー&ペースト文化が、表面だけ良ければ後はどうでもよい・・・
という現在をよく表していると思ったのだ。
「何故、若いヤツは、オリジナルを作ろうとしないのだろう?」
「他人と一緒では嫌じゃないのだろうか?」
といった素朴な疑問が、コピー&ペースト文化の成せるワザだ・・と気付けば
あまりにも薄っぺらくて情けない。
世界遺産に大学生が落書きしちゃうのも、
本名がばれない掲示板に乱暴な書き込みをして楽しむ事と一緒だし、
その落書きがどれだけ世間に迷惑かけようと関係ない・・・と
開き直るような新幹線への落書きも、あまりにも自己中心的な振る舞いで情けない。
次世代を育てたら自分のポジションが無くなる・・と心配するほど、
次世代を担う人間の数が減っている今、他人の立場を想像できない人間が多くいる事は、
本当に危機的状況だと思うのだが。
金儲けの時代は、そろそろ終焉を迎える。
これからは、環境を保存する時代になってくる。
そしてその時代は、自分達の子孫の為に動くことを求めるから、
自分さえ良ければ良い・・と思う人達は行き場所を失いかねない。
だから、コピーしているものが偽物なんだ・・・と気付く目を、
まずは日常的にコピー&ペーストしている人達に持って欲しい。
と思っても・・・
見せかけだけの偽物に無駄な金を払ってくれる消費者がいて成り立ってる今の経済、
なかなか本当の事を言い切る人は増えないんだろう・・・とも思う。
そろそろさ・・・
気付こうよ。
自分たちの間抜けさに、さ。
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