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2008-06

ORNELLAIA

オルネライアと言えばスーパートスカーナのワインとして有名で、
そのグラッパとなれば、やっぱり気になる物。
 
屋外でゲストと飲むのに、線の細い酒ではどうか・・・と悩んでいて、
コスタルッシかサシカイヤのグラッパをと思いついたのは、
グラッパの強さとシガーを合わせてみたかったからに他ならない。
 
 
「最近、サシカイヤよりこっちの方が安くて遙かに美味いって
 お客さまが言いますね。」
 
「そうなの?」
 
「如何しますか?」
 
「そこまで言われたら、買いますよ」
 
 
そんな会話をしながら手に入れたボトルは、
500mlの細長い上品な物だった。
 
で・・・
予定通り、このグラッパをあてにしているゲストとともに、
屋外でテイスティンググラスに注いで、まずは一口頂いた。
 
 
 
 
 
え?
 
これ、本当にグラッパ??????
 
 
 
飲んだ瞬間に、あまりの優しさと美味さに、
グラッパという酒の概念が変わる程の衝撃を受ける。
 
勿論、日本に10本しか入りませんでした・・・とか言われて、
グラッパにしてはクソ高いコストのスペシャルな物は何度か試しているし、
この前飲んだイル・ボッロのグラッパみたいにツンと来ない滑らかな物も
結構飲みまくっている。
 
それでも・・・
 
無意識に「これグラッパ?」と呟くほど洗練された柔らかな口当たりと、
屋外なのにふわっと広がるほど豊かな香りには、驚いた。
 
 
「これさ・・・・やばくね?」
 
「うまい・・・」
 
「これ、ほんとにグラッパですか?」
 
 
ゲスト達も口々に驚きを表現するほど、
半端なく美味しくて・・・・
 
いやはや、恐れ入りました。
 
 
カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローで作られたこの酒は、
最高のロットのみをブレンドして9ヶ月の樽熟成が行われている・・・
と店の人には聞かされたが、樽物だとしてもクセがあまりに無くて、
エレガント・・ととしか言いようの無い、一本と言える。
 
 
 
 
で・・・
 
あまりに美味しいので、
シガーを合わせる事を忘れてスルスルと飲んでしまって・・・(/–)/
 
 
 
という事でこの酒は、あるウチに仕込んで、
楽しく日々飲む事に決定!・・・です(^_^)

区切り

振り返ってみると、
5月は色々なものが見えた月だった。

対人間のポジションの変化や、
見えていなかった裏が見えるなど、
具体的には書けない事ばかりだが、よく見えた。

で、思うのは・・・・

明らかに自分のポジションが変化していて、
それによって目線が変わった結果、
様々なものに対して、今一度客観視する必要がある・・という事だ。

 

我がクラブは、
瞬間的にすれ違うような出会いまで含めると、
もの凄い数の人間達が交差する場でもあった。

で、そこに生きている暗黙の了解事項として、
「自分の事は自分で処理する」
「来る者拒まず、去る者追わず」
というスタンスが存在する。

一期一会を大切にし、縁を信じて生きていれば、
今、この場で一緒に居る事も必然である事を知る。

そして、一緒に行動すべき時間の長さだけ、
共に走る事もまた、偶然ではないのだ。

 

今一度、自分を客観視する。
そして、自分の回りも確認する。

その事が、これからの自分にとって必要不可欠である・・・と、
自分にだけわかる感触が語っている。

 

そして月が変わり、
また新たな世界が見えだした。

新しい道も、朧気だが見えだした。

また、自分を研がないといけないらしい(^_^)

Blackadder Macallan 19年 1976

Blackadderがボトラーズとして日本で広く認知されたのは、
ケイデンヘッズやゴードンマクファイルに比べれば日が浅い方だが、
ボトラーズモルトが実に個性的で品質も良い・・
という常識ができあがるにつれ、コストパフォーマンスの良さを買われ、
巷のバーにはそのボトルが多く存在している。
 
昨晩飲んだ一本は、まだボトラーズのモルトが安価であり、
かつ、Blackadderがまだ有名でなかった頃まとめ買いしたうちの一本で、
ストックとしては最後の生き残りマッカランだった。
 
 
ボトラーズのマッカランとオフィシャルのマッカランの大きな違いは、
その熟成に使われる樽が違う・・・という部分にある。
 
モルトのロールスロイスと言わしめる格と品質は、
現在のマッカランにはその名前のみが残り、
分析され演出されたつまらないモルトとして生き残っているが、
それでもまだ、高級品としての地位を失っていない。
 
で、そのマッカランたる部分は、熟成にシェリーカスクを使う・・・
という部分にあるわけで、ボトラーズの物はマッカランが熟成に使う樽を
入手しにくい事から、大概が違う樽によって熟成されてしまうから、
マッカランのようでいて、マッカランでないモルトとして存在することも
また、当たり前のように多いのだ。
 
このマッカラン1976年も、
手に入れた当初はトゲトゲとしたキックのあるマッカランで、
一本辺りのコストが3000円程度だった事を割り引いて、
なんとなく家飲み用としてゆっくり消費していった物だが、
昨日のプレ東屋に、その飲み残しを持っていって飲んでみたら、驚いた。
 
 
グズグズになったコルクをどうにか抜いた瞬間、
屋外だというのに、その甘い香りが広がっていく。
 
それだけでも瓶内熟成(と称する劣化)が良い方向に進み、
トゲトゲとしたキックは見事に丸みを帯びていただけでなく、
70年代のゴールデンプロミス種が持つ豊かなコクと
軽やかな焼き菓子にも似た心地よい味わいがあった。
 
 
懐かしい・・・と思わず呟くほど、
その素朴で優しい、しかもどこか郷愁を誘うような、麦の味。
 
そんなにあの時代のモルトって、美味しかったんだ・・・
とあらためて思い知る夜、
このBlackadder Macallanのカスクストレングスが
ストックに一本あった事も、思い出した。
 
さて・・・
何時飲んだら、良いものか・・・・ねぇ(^_^;)

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