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2006-02-06

この差はなんだ?

カウンターに置かれた二つのボトル。
 
少し見慣れないエチケットにそそられ、マジマジと眺めてみるが、
Very Rare 31 year Old Speyside Molt 1972
としか書いてない。
 
こいつは??
と悩んでいると、マスターから声がかかる。
 
 
「その2本、リベットとトマーチンです」
 
「え?リベットなの??」
 
「はい、まだ口開けしてないですけど、ハーフでお出ししますよ。
 飲みます?」
 
「飲みます。」
 
 
飲まない理由は無い。
 
と言うか、70年代前半のカスクでリベットときたら、
飲まないと絶対に後悔する。
 
 
「しかし、目が早いですね」
 
「飲めと言わんばかりに、カウンターに置いているのは誰かな?」
 
「試飲して買ったんですけど、良いですよ」
 
「悪いはずが無いと思うけど」
 
 
RNマクドナルトとグレンリベットの文字が、細かい字で書かれているのを発見したが、
マクドナルド社のモルトを飲むのは初めての事。
 
と言うか、かなり知名度が低いこのボトラーの酒に出会った事自体奇跡に近いわけで・・・(^_^;)
 
 
口開けしたばかりのリベットは、想像以上に穏やかで、
そのクセ寝惚けているとは言え、しっかりと姿がわかる感じで、開かせる事が楽しみだ。
 
例によって5分ごとに舐めてみるが、最初に見せた顔が変わらずに、
ひたすら奥行きだけが伸びていくような不思議な開き方をする。
 
リベットらしい花を思わせるような香りはあまり感じず、
エステルやナッツ系の感触、そして豊かな甘みが膨らんでいくのだ。
 
そして30分を過ぎて、やっと開いた。
 
リベットらしい味わいの中に、上質なモルトだけがもつ柔らかい口当たり、
だがどこかでキックを残した感触を見せるのは52.3%というアルコール分か・・・
 
そして・・・
やはり・・・・
1時間を過ぎたあたりで、見事に角の取れた柔らかい本性をさらけ出してくれた。
 
 
「これ、凄く良い」
 
「やっぱり。」
 
「最近のリベットと比べたら、差が大きすぎて話にもならない」
 
「違う酒ですね」
 
「有るところには有るんだねぇ」
 
「でも、このボトル、数少ないんです」
 
「もしかして、すっげー高い?」
 
「いえ、普通の値段ですよ」
 
 
このモルト、見つけたら買いです。
 
ボトラー名とモルト名が見つけにくいエチケットで、瓶は透明。
 
カスクナンバーが書いてある下に小さい文字でモルトの説明が書いてあって、
その中にさりげなくボトラー名とモルト名が入ってるだけ。
 
で、このボトラー、凄くマイナーなので、置いてる店もそんなに無いはず。
ちょっと尖った酒屋に、期間限定みたいな形で置かれていたら、
ラッキーと言う物。
ちなみに市場価格は15000円を下っています。
 
しかし・・・
忙しくても、相変わらず馬鹿やってますなぁ(/–)/

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