Home > 日記的雑感
日記的雑感 Archive
グレンアラヒ
- 2005-10-09 (日)
- 日記的雑感
もう1つのモルト、「グレンアラヒ」はリンゴのような甘さと言われる酒だが、
とにかく数が少なくて、ある意味幻のモルトと言われる物の一本と言っていい。
スペイサイドモルトの優しさは、疲れた私にはありがたいもので、
だからロングモーンと一緒に飲んじゃお・・・という気分になったのだが・・・・
こいつはちょっと・・・凄かった。
「グレンアラヒ31年」1971(53.8%)
ダグラス・レイン(Old&Rare)
そう、またもやあの「Old&Rare」シリーズ。
今まで飲んだこのシリーズには、一度も裏切られた事がなく、
だからこそこのモルトもオーダーする気になったわけで、
飲む前から美味しい事だけはわかっていたのだが、
それにしてもその味は、想像を超えていた。
注いだばかりのアラヒは、まさしく30年以上寝込んでいた事を証明するように素っ気なく、
香りも殆ど立ち上らない状態であったにも関わらず、
その味は・・・・
うわ!?
と思わず声が出るほど甘く、
口腔内に膜を作るように広がるオイリーな感触は、
今まで飲んできたモルトとは別物のような味わいを演出する。
長い余韻を味わうより、この甘さは、なんと表現したらいいのか?
という疑問が先に立つほどの楽しさが、最初の一口からあるって事自体、信じられない。
そして、例によって、たっぷり時間をかけて飲んでいくと・・・・
べったりとしていた甘さや感触が、どんどんスムーズに、
どんどん豊かに変化して、すっきりとした味わいに変化していくのだ。
ロイヤル・ブラックラやバルブレアのような、甘さが特徴的なモルトとは明らかに違い、
その甘さの質が骨太で、ズシンとくる・・でもどこか懐かしい甘みが楽しくてたまらない。
30分を過ぎる頃から爽やかな甘い香りが立ち、
1時間を超えるあたりから、甘さ自体が変化した。
例えて言えば、黒糖のような甘さ。
柑橘系を思わせるような酸味は弱く、情報とは食い違う理由としては
その熟成期間の長さと熟成樽の違いがあるのだろう・・と思った。
ネットで流れているテイスティングノートは、私自信が感じるものとは
大きく食い違う事が多々ある。
それは飲む状態の違いや、環境の違いで、大きく味わいが変わる酒である事の証明と、
テイスティングする人の主観が大きく影響しているからだと考えている。
同じモルトでも、瓶ごとに味が違う事もあるのだから、
たった一本をちょっとテイスティングして、全てを語る事は意味が無く、
私自身は、飲んだ酒が「美味しかったぜぇ」と感想を述べているにすぎないわけで・・・
でも、
美味しいんだよねぇ・・・
と、相変わらず馬鹿丸出し・・ではありますねぇ(/–)/
- コメント: 0
- Trackbacks: 0
ロングモーン1975
- 2005-10-05 (水)
- 日記的雑感
「届いています」
「来ちゃった?
どっち?」
「両方」
・・・・両方かよ(^_^;)
という事で、グレンアラヒとロングモーンが目の前に登場した。
で、まずは、大好きなロングモーンをテイスティングしてみる。
ロングモーン27年1975(OMC)ダグラスレイン
どれどれ・・・
あれ?
薄い・・・・
最近、カスクばっかり飲んでいるからか、
久々に飲むOMC独特の50%加水モルトが薄く感じてしまうらしい。
もちろん最初は刺すようなピリピリ感と同時に、
飛びやすいキツイ匂いのアルコールが刺激的なのだが、
それでも飲み味は薄く感じてしまう。
香りは・・・
本来のロングモーンらしさはあまり見えず、
というかまだ全然眠りこけてる状態で、判断がつくわけもない。
では・・・と放置しつつ待っていると・・・
30分を過ぎた辺りから、やっと「らしさ」を振りまきだした。
桃を思わせるような爽やかでちょっと重みのある甘さが、
ぼ~っとしていたボディに色をつけて華やかに舞う。
「やっと、本性を見せる・・感じだけど、まだまだだねぇ」
「もう一本のロングモーンに比べて、色が薄いですね」
「アイツは、シェリー樽だからね。
おかでげ味はマッカランみたいだけど(^_^;)」
「甘さ・・出てきましたね」
どうしても古い酒は時間がかかる。
だから仕方ない・・・と思いつつも、ちょっとだけ無粋な飲み方として、
目の前にはスタンダードなモルトが入った別のグラスが複数並び・・・・
思いっきり馬鹿丸出しで飲んでいたりする。
そして1時間も過ぎた頃・・・・
スペイサイドらしい甘さと爽やかな酸味がバランスされた、
オレンジまではいかない柑橘系のフレーバーが登場した。
「まだ、変わりますかねぇ?」
「変わるでしょ。
古い酒、しかも70年代。
幅は狭くなっても、奥行きはまだ残ってる時代だから。」
「最近、70年代の酒も減りました」
「そうだよねぇ。
この前79年のつもりで89年の酒買いそうになって、
レジまで行って値段が安いんで気付いたよ」
「そんな間違いをするんですか?」
「蒸留年を書かない酒が増えたんで、手書きのラベルにちょっと騙された・・・かな(^_^;)」
馬鹿丸出しな客が、馬鹿丸出しな飲み方で、
日頃飲めない鬱憤晴らしまでしているのだから・・・・
この日のカウンターは思いっきり濃かったろうなぁ・・(/–)/
- コメント: 0
- Trackbacks: 0
50%
- 2005-09-28 (水)
- 日記的雑感
キリンの出したウィスキーを試飲してみた。
キリンと言えばロバートブラウン・・・(^_^;)
と思う私は古いのかも知れないけど、
ちゃんと18年物や50%物を出すあたり、ちゃんと考えている事はわかる。
だから気になっていたのだが・・・
ここのところ、マジに飲んでない・・・状態なので、
どこで飲んでいいか解らなかったわけで・・・(^_^;)
でも、そんな事を思っていると、酒屋で試飲させてくれる・・・という
幸運が降って涌いてくるものなんだなぁ・・・(/–)/
御殿場の寒冷な気候と富士山嶺の水で育まれた命の水は、
どんな顔を私に見せてくれるのだろうか?
とまずはストレートで飲んでみる。
香りは・・・国産としては素晴らしい。
頑張ってみました・・・という感じが、最初からアピールする。
味は・・・・
はぁ・・・・
国産ならでは・・・の味。
でも、まぁ、悪くは無い。
けども、やけに尖っている個性に太めのボディが・・・・
ただ・・・この酒、1200円なんだよねぇ(爆)
という事は、15000円出して、シングルモルトの18年を飲むと、
マジ、それなりに楽しめるのでは・・・?
と思ったりする。
しかし・・・・
ちゃんとモルト、飲みたいなぁ・・・(/–)/
- コメント: 0
- Trackbacks: 0
ウィスキーベースのカクテル
- 2005-09-06 (火)
- 日記的雑感
「たまには、ウィスキーベースのカクテルが飲みたいんだけど、
今まで飲んだ事の無いヤツがいいな」
「スタンダードは殆ど飲んでますよね」
「そう。
ロブロイ、フレンチ95、ミントジュレップ、オールドファッション・・・」
「ちょっと考えてみます」
ゴッドファーザーやニューヨーク、ブルックリンなど思いつく物は殆ど飲んだので、
バーテンダーもさすがに悩んでしまった。
が、そこはさすがにプロ。
すぐさま3つのカクテルを提案してくれた。
キングスバレー(コアントロー・ブルーキュラソー 他)
モンテカルロ (ベネディクティン 他)
ハンター (チェリーブランデー 他)
「甘いですけどいいですか?」
「もちろん。
順番によろしくです」
HBAで優勝したバーテンダーが勧めてくれるカクテルだから、
断れるわけもない。
で、それぞれを飲んでみたら・・・面白かった。
甘さの中にウィスキーの味が穏やかに自己主張する味わいで、
それぞれが華やかな色違いのドレスを着た美しい女性のように微笑みかけるようだ。
「美味いねぇ」
「ウィスキーベースのカクテルは殆ど出ないので、
久々に作りました」
「モルトで作っちゃうと、贅沢すぎる・・というか、
もったいない感じもあるけど、たまにはこういうのも楽しいね。」
「ロングドリンクを作りましょうか?」
「あ・・・それなら、ベリーヤング(アドベッグ)のトニック割りを」
「トニック・・ですか?」
「他の人にもそう言われたよ。
試してみる?」
「よろしければ」
「ウィスキーのトニック割りを飲む人は居ないでしょ?」
「1人だけいらっしゃいます。」
「へぇ」
「その方は、トニック割りが好きなようで、
ウィスキーはスタンダードな物を必ずトニックで召し上がります」
「へぇ~
そういう人もいるんだねぇ」
酒は美味しく飲めれば良い。
美味しく飲むためにできる事は、何でもしてみればいい。
要は、楽しい一時を過ごせるかどうか大切なわけで、
それに必要な飲み物は、自分が気に入れば何でも良いのだ。
しかし・・・
いつもより飲んでる量は少ないはずなのに・・・
思いっきり酔っぱらってしまったようだ(/–)/
- コメント: 0
- Trackbacks: 0
モルト受難
- 2005-08-20 (土)
- 日記的雑感
カウンターでウィスキーを楽しむカップルがいた。
彼女の方が飲む事が好きらしく,パートナーにカクテルの講釈をたれている。
彼もまた飲む事は好きなようだが,飲めれば楽しい・・という感じがする。
ただ,ごく普通のリタイヤ前のカップルと言う感じよりは,
少し女性の方が派手かな?・・・と思う感じで,
人生を二人で楽しんでいこうという雰囲気を持つ微笑ましい二人に見えた。
しかし・・・
カップルの前には初期の壁ができている。
バランタイン,CC,バーガンディ・ウッド,山崎・・・・・
好きだね,モルト(^_^)
勧められままに,色々と入れてしまった感じがする壁は,
このバーでの常連としてのパスポートにも見えた。
ただ・・・
彼は他人が何を入れているのか,すごく気になるらしい。
こちらの飲んでいる物が気になってか・・・
すごく注目を浴びていた。
彼女は,彼の持つ酒が多い事に,少しプライオリティを感じているようで,
盛んにバーテンダーと次に入れる酒の話をしているが,
どの酒がいくらで?・・・と大事にしているのがコストパフォーマンスである事は
何となく伝わってきてしまう。
年よりも若く見える彼女には,大胆で綺麗なドレスも装飾品も
彼の壁の長さも同じように見えているのかも知れない(^_^;)
で,バーテンダーは言われるがままに「響」や「山崎」のスペシャルエディッションの説明を
彼よりも彼女にむけてスピーチしている・・・・と。
酒は好きな時,好きな人と,好きな物を,好きなように飲むのが良い。
酒に合わない飲み方も時には大事だったりするから,
マイスタイルを持って気持ちよく飲んで欲しい。
自分があと10年して,あんなカップルで目の前に困った壁を並べつつ飲んでいられたら,
ちょっとだけ嬉しいな・・・・と思う。
いや・・・
別に羨ましかったわけじゃないよ。
ただ,人生のピークを越えつつある事に気付いているから,
後は長く,今の高さを保ちながら生き長らえたい・・・
というか楽しみたいって思っただけなんだけどね(^_^)
- コメント: 0
- Trackbacks: 0
ホーム > 日記的雑感
- 検索
- フィード
- メタ情報