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日記的雑感 Archive

Re: 冒涜

「気になる飲み方されますね」
 
「やっぱりそう思う?」
 
「えぇ」
 
「じゃ,試していいよ」
 
 
アドベック・ベリーヤングのトニック割。
 
あのたき火の燃えかすのような風味は,
見事に甘さでマスクされて心地よさを演出する。
 
 
「へぇ,驚いた。
 面白いですね」
 
「うん,アイラの好きな人にとっては
 最初の一杯に良いでしょ?」
 
「意外ですね」
 
 
行きつけのバーで,食いついてきたバーテンダーに飲ませてみると,
こんな反応がそれぞれから返ってくる。
 
そっけなく辛く,個性が強すぎるくらいのモルトだと,
妙に美味しく感じる,という原則は,
ブレンデッドウィスキーはアイラを混ぜる事多いという現実と
繋がるものがあるよね(^_^;)
 
しかし・・・
何故か酔うんだよなぁ・・・

冒涜

「あのさ・・・モルトをトニックで割ってくれない?」
 
「トニック・・・ですか?」
 
「うん、ちょっと実験したくて」
 
 
サントリーがあの手この手でウィスキーを飲ます手段を提案しているが、
ウィスキーのトニック割りの提案にはちょっとばかり驚いた。
 
ウィスキーの甘みは楽しみの一つ。
 
それを真っ向から否定するような飲み方だから、
酔うための道具として考えている事を想像させられる。
 
でも、若者に受ける味わいだ・・という事は理解できるので
実験してみる事にしたわけだ(^_^;)
 
 
「何をベースにします?」
 
「からっとしたそっけないヤツ」
 
「う・・・・ん、じゃ、グラントは?」
 
「なるほど。
 そうしましょう。
 え?
 それっと何年?」
 
「25年」
 
「お・・・い。
 いくら何でも、そりゃ冒涜じゃん。」
 
「どうせなら、とことん・・・・」
 
 
という事で、グレングラント25年のトニック割りが登場した。
 
こんなもんがねぇ・・・
と思いつつ飲んでみると・・・・
 
あれ?
美味いじゃん、コレ。
 
蒸し暑い夜にビール代わりに飲むには、
ハイボールより飲みやすいかも知れない。
 
気が付くと、ほぼ一気飲み状態(^_^;)
 
で、二杯目にはベースをアイラにしてみた。
(カリラ(58.3%)+トニック)
 
すると・・・・
これがまた妙な面白さがあって、美味い。
 
スーっと入ってくる気持ちよさの中に、アイラの個性が見え隠れする。
そしてカスクストレングスが、しっかりと酔いをのせてくれるワケで・・・(^_^)
 
 
「意外に面白い。
 でも、モルトを楽しむ飲み方じゃない・・ねぇ」
 
「トニックだからある程度はしょうがないですね」
 
「でもこれ・・・酔うかも」
 
「炭酸って酔いを誘いますから。
 で、次はどうします?」
 
「マッカラン7年で。
 サントリーが売りたいモルトに、サントリーの提案する飲み方を」
 
 
・・・・・・・(^_^;)
 
これ、失敗。
マッカラン+トニックは、訳のわからない飲み方にしかならない(爆)
 
 
結論:冒涜に値する飲み方でも、素性の良さは美味さを演出できる。

ワイン

ワインを飲もう・・・という話があって、
ちょっとマトモなワインを飲んでみた。
 
カロン・セギュールやロバート・モンダビなど・・・
 
いつぞやのムートンに比べると変化の幅は狭く、
しかし飲みやすさと美味しさは素晴らしく・・・・
 
で、思う事は一つ。
 
酒の美味しさは、酒自体と飲む環境によって決まる・・・
という事。
 
とげとげしい何かが残る舌触りが、するすると滑らかになり、
果実の個性が豊かに生き返る課程を楽しみながら、
あるいはチーズ等のマリアージュを楽しめる食材との組合せを楽しみながら
一緒にそれを楽しむ人との語らいがさらに味わいを豊にする。
 
そこら辺がワインという飲み物の特徴なのかもしれない。
 
ウィスキーのようにストイックに飲む事も楽しいと思いにくいのは、
アルコール度数の低さと酔いの質が、食中酒として適しているからか・・・。
 
まぁ、酔いどれるほどに、浴びるほどに飲んだ後が怖い・・とは思ったが、
とにかく1人あたり1本以上飲み切ってしまったら・・・・
 
ちょっと高めの酒は恐ろしい。
 
大した宿酔い症状も出なかった。
 
やっぱり、安い酒は宿酔いするって事なのかねぇ・・・(^_^;)

久々に

壁を開催。
 
若干迷惑になりつつあるストック数を減らすつもりでいても,
魅惑的なストックを余すこと無く飲みたくて,結局1本1杯のペースで飲み続け
目の前には10本に欠ける程度の壁ができあがっていた。
 
久々に飲んだ「グレン・モレンジ1975 エルミタージュ」は
先日飲んだムートン1997を思い出させる。
 
当たり前と言えばそれまでだが,鼻をつくアルコールがグラスから飛び
その後に訪れる様々な香りの変化がかくも楽しいか・・と笑みさえこぼれる。
 
グレンモレンジ・アーティザンカスク
グレンモレンジ1975・エルミタージュ
ブレイズ・オブ・グレンリベット(ハート・ブラザース)
ニッカ宮城峡
バリンダロッホ1967(キングスバリー)
ロングモーン1973(キングスバリー)
マッカラン1976(キングスバリー)
プルトニー(オールド&レア)
 
至福の時間の中でバーテンダーの塚田浩司さんがHBAのカクテルコンテストで
1位を取った事を聞き,賞に輝いたカクテルを1杯作ってもらったりする。
 
 
「HBAのコンテストってホテルバーマンとしてはすごいステータスなんで,
 思わずはしゃいじゃいましたよ」
 
 
と爽やかな笑顔を見せる彼が作ってくれたのは,ブランデーベースの甘いショートカクテル。
 
「ベリー・ベリー・ベイリー」という名を付けたら,ネーミング点が最低だった・・・と謙遜するが,
ブランデーとベイリーズ,クリーム・ラズベリーピューレを合わせてハードシェイクするそれは
アイスクリームの中にちょっとカリカリする氷の粒を楽しむような味わいで,
食後にホテルバーに寄った客がデザート代わりに飲む1杯として秀逸だった。
 
 
横に座った常連客は「ウィスキーなんて焼酎と同じよ」とつぶやいていたが,
馬鹿自慢のメンバーにとってはありがたい客。
 
味も解らないのに,レアなボトルを買い占めたりする知ったかぶりより,
数少ないモルトに手を出さないでいてくれる愛すべき飲んべえなのだから。
 
そして・・・
意識不明寸前の酔っぱらいができあがった・・・と(^_^)

スペイサイド

ショップスペシャルと言えば解りやすいが、多くの酒を扱う店が
店独自のブランドを立てて酒を売る事がよくある。
 
樽を買ってオリジナルボトルに詰めるあたりはまだカワイイが、
メーカーに直にオーダーしてちゃんとしたブランドにしてしまう・・といった
本格的な売り方をする店もあるのだ。
 
 
信濃屋食品
03-3412-2448
世田谷区代田1-34-13 信濃屋ビル
 
暮らしをもっと豊に楽しくする・・・といったビジョンの基、
幅広く酒から食品まで扱うこの店は、レアの物を安く売ってくれるありがたい店でもある。
 
「テイスティングできますよ?」
と気軽に声かけてくれたスタッフの声に、シメタ・・とばかりに注いでもらったのは、
「スペイサイド マッカラン13年(1989)」46%
 
最近のマッカランの酷さを知っているから89年のマッカランがどうなのか?
とにかく気になっていても買う気にはなりにくい。
 
シェリー樽熟成のコイツはキングスバリーが瓶詰めしたしっかりした物だから、
たぶん間違いはないけど・・・・と悩んでいた時
目に入ったのは「EXCLUSIVE BOTTLING FOR SHINANOYA」の文字。
 
つまりショップスペシャルだ・・と理解したと同時に、
味わってみる価値もあると素直に思えた。
 
 
甘い・・・・
と言うか、元の樽にはアモンティリャードが入ってた?という位
シェリーの風味がしっかりついてる。
 
だが、最近のマッカランらしい味わいもあり、
若さ故の変化の幅の狭さを補うだけの深みも感じる。
 
美味いじゃん(^_^)
 
と思わず顔がほころぶ。
 
モルトにハマリだした人に飲ませるマッカランとしては、
オフィシャル(丸瓶)より良いかも知れない。
 
キングスバリーは、まだまだ隠し玉を持っているようだねぇ(/–)/

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