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日記的雑感 Archive

バランタイン17年

最近、ちゃんとしたモルトを飲むチャンスがち~とも無くて、
それこそ、30分間だけ飲む・・とかの悲しい状況にあって最善の酒を選ぼうとすると、
どーしても解りきって外れそうにないブレンデッドを選ぶ事になる。
 
何があるの?って聞いちゃいけないバックバーの中にも存在し、
安心して飲める酒といったら何だろう?
 
最近、良く出会えるようになって嬉しいのは、ニッカの「竹鶴」
そして王道の「バランタイン」・・といった辺りが、選ぶ酒になるのだが・・・
 
で、幸せな事に、昨日は「バランタイン17年」を味わう事ができた。
 
腐っても「バランタイン17年」と言っちゃ失礼かもしれないが、
やっぱりファイネスト辺りとは比べ物にならない位美味い。
 
ちょっとスパイシーなアクセントもあって、ソイツをロックで飲むと丁度良く、
まさに優しく抱かれるような心地よさがあった。
 
ストレートに慣れてしまった私にとって水っぽい酒は味気ない・・という感覚しか覚えないが、
1820スペシャルやバランタイン17年クラスになるとロックでも美味いと思える。
 
昔の17年は美味しかった・・と嘆くような飲み方じゃないからか、
幸せな一時を演出する命の水には、こんなチョイスも良いな・・としみじみ感じてしまった。
 
疲れ切っている日のお疲れさまには、量は無くていいから
こんな優しい酒がいいね(^_^)

プライベートコレクション

「若いですけど、面白いのがありますよ?」
 
「へぇ、どこの?」
 
「ゴードン&マクファイル」
 
「で?」
 
「インペリアルなんですけど、コニャックウッドフィニッシュで・・・」
 
「そら、珍しい」
 
 
 
インペリアル1990 コニャックウッドフィニッシュ
ゴードン&マクファイル プライベートコレクション
 
 
金曜のロブロイは殆ど満席でかなりの賑やかさがあったが、
私にとっては、何故か妙に落ち着ける空間である事は間違いない。
 
珍しくて美味しい物を揃えるマスターが勧めるモルトなら
外れは無いと解っていても、コニャックウッドフィニッシュは未体験。
 
どんな味がするか興味津々で飲んでみると・・・・
 
どこがコニャックなんだ?・・・と感じる位、
普通の優しいモルトと同じような味わいが待っていた。
 
 
「コニャック・・・ねぇ」
 
「実は私も、先入観としてコニャックを想像しちゃったんですけど・・」
 
「甘さとか奥行きにその傾向はあるかも知れないけど、
 エチケットにそう書いてなかったら、解らないレベルだねぇ」
 
「でも、美味しいでしょ?」
 
「美味い(^_^)」
 
 
先日のアルビンに続いて、またもや優しい系のモルトだが、
ささくれだっている心にはこんなタイプのモルトが嬉しいもの。
 
そしてこのモルトは、最近のモルトとは一線を引くように、
ちゃんと若いなりの変化を見せる面白いモルトでもあったから・・・・
 
美味い(^_^)
と思わず笑みがこぼれてしまう・・・
 
そして20分もした頃、どこかで味わった事のあるような色が
味わいの中に生まれた事に気が付いた。
 
 
 
「あれぇ・・
 これ、どっかで飲んだ味だなぁ」
 
「そうですか?」
 
「そっか、ここで飲んだマッカランの何かに似ているかも。」
 
「レジェンド、ですかねぇ・・・」
 
「かも。
 いや、ちょっと違うか・・・」
 
「じゃ、13年?」
 
「あぁ・・・、そうかも。
 シェリーぽくはないけど、よく似てる」
 
 
えー・・・・
相変わらず、馬鹿まっしぐら、です(/–)/

グレン・アルビン

「最近、美味いもの飲んでます?」
 
「忙しくてねぇ・・・。
 ハードなヤツより優しい方向へ行っちゃうし・・」
 
「じゃ、今日は久々で?」
 
「そんな事・・あるなぁ(^_^;)」
 
「どうしましょう?」
 
「優しいやつで・・・」
 
「じゃ、こんなヤツを」
 
 
グレン・アルビン26年 1978 47.5% 
(ハートブラザース社)
 
 
「珍しいね、アルビン」
 
「結構、良いんですよ、これ」
 
「優しい?」
 
「たっぷり」
 
 
柄の短いテイスティンググラスに注がれたアルビンは、
70年代らしい香りを伴って早く飲め・・と呟く。
 
その甘い匂いは、凄く昔に飲んだ記憶とは、
はっきり言って合致しないほど豊だった。
 
 
一口、飲む。
 
ベタッとしそうな甘さと、スパイシーなクセ、
そしてオイリーというよりも柔らかい口当たり。
 
 
「いきなり、これ、来るねぇ」
 
「いいでしょ?」
 
「まだ、気持ち強いけど、口開けて少し経ってる?」
 
「そうですね。
 ちょうどこなれる位ですね」
 
 
バーテンダーが言うように、ボトル半分位のモルトは、
それなりの時間を持って飲まれてきたのだろう。
 
それでもトップノートはまだ強く、少しばかり時間を置け・・と主張する。
 
で、例によって30分程度、時間を見ながら飲んでみた。
すると・・・・
 
 
きつかったスパイシーなクセは姿を消し、口当たりはオイリーから
ビロードのような感触として変化し、
味わいはどんどん優しく広がって、しかもその奥が見えなかったりする。
 
 
「差別するわけじゃないけど、70年代の酒って独特な味わいがあって、
 やっぱり別格と言わざるを得ないねぇ」
 
「やっぱり何かが違うんでしょうねぇ」
 
 
30年近い年月を耐えられるレアなモルトが特別じゃなくてどうする?
と言う向きはあるだろうが、今のモルトは正直言って薄っぺらい。
 
最初から美味しくて、見事にバランスされていたりするけど、
変化する幅はせまくて飲む人達の余裕の無さを反映しているように感じる。
 
まぁ・・・・
私自身が余裕ないので、そういう酒を気軽に飲むのも悪くないと思い出してるし、
東京で飲む時はブレンデットをロックでガンガン飲んでたりするし・・・・(^_^;)
 
でも、アルビン、美味かったなぁ(/–)/

As We Get It

イアンマクロード社のラガブリンを飲んだ。
 
14年と記されたそれは,手に入れたまま・・というラベルがついた,
挑戦的な物。
 
イアンマクロードはダグラスレインと並んで,かなり外れの少ないボトラーズ。
 
しかし,数の少なさから希少性が高く,あったら飲みたい酒の一つと言っていい。
 
たまたま,そんなボトルに出会ってしまったから・・・飲んでみた。
 
 
所詮ラガブリン・・・・と思いつつ味わってみると,
最初は期待通りのツンツンした感じがあったが,その後が面白かった。
 
固い石けんが溶けてヌルヌルするような感じで,
口当たりが柔らかくなっていく。
 
と同時に,味わいの奥行きがどんどん広がっていき・・・・
 
思わず,「うめ!」と叫んでしまった(爆)
 
 
最近,こういった出会いが無かったからか,妙に新鮮な出会い。
そして,少なからず,ショックも感じる。
 
もう,美味しいモルトなんて無い・・・と
どこかで諦めていた。
 
若い酒は,表面だけ繕って,身の詰まってない貧弱な身体しか
持っていない・・・と,決めつけていた。
 
だが,このモルトは,そんな考えにダメを出す。
 
 
何事も,決めつけはいけないね(^_^;)
 
モルトの世界は,まだまだ捨てたもんじゃ無いらしい。

平和なブレンデッド

最近は珍しい物を飲むチャンスが少ないが、
78年のグレンファークラスを久々に飲んで思う事があった。
 
美味かったんだけど、懐かしい味だけど、
現在の物なんて比べ物にならないくせに・・・
 
当たり前の酒に感じてしまう(^_^;)
 
その時、その時の酒が素晴らしいと感じても、
絶対的な味わいで言えば良き時代の物には敵わず、
さりとて今飲める物が全然ダメだ・・という事でもない。
 
美味しい・・という基準は、
主観的な上に環境に左右されやすく、
要は気分次第・・・という事なのかも知れない。
 
常に酒と対峙して飲んでいるような私にとって、
第3者が介在する場合は、基本的に酒の話をして欲しいと思っているが、
運悪く隣に座った人の愚痴の相手なんかしてしまうのも、
ひょっとしたら楽しいのでは・・・とさえ思ったりした。
 
 
酒場は楽しく酒が飲めれば良いわけで、その方法論はいくつあっても良いし、
必ずしも上等な物で無くても良い。
 
飲んでる横でカラオケを歌われても、なれなれしく声をかけてくる人がいても、
一緒に馬鹿笑いできれば酒は美味くなれる物。
 
その時の酒は必ずしも高い酒じゃなくてもかまわない。
 
そんな当たり前な事に気付いた夜、飲んでいたのはバランタイン17年。
(もちろんロイヤルハウスホールドがあったら言う事は無いのだが、
 そんな高級で珍しいボトルがそうそう店に常備されてはいないし、
 高くて手が出ない可能性大)
 
ブレンデッドで飲んでもいいと思っているのは、バランタインの他には
ジョニーウォーカーかフェイマスグラウス。
おっとデュワーズ・ホワイトラベルという大好きなスコッチもあった(^_^;)
(間違っても山崎や響は飲まない)
 
するするとロックでも水割りでもストレートでも楽しめるそれらは、
何処にでもある顔をしている分だけ平和な応対を受ける事が多いし、
何より優しくて楽しい平和な酒だと思う。
 
個性ある物が好きな事には変わりないが、
没個性でも優しさにくるまれたい日だって、あるって事・・・・さ(/–)/

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