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海ゆかば

先輩が国替えをして1年となるが、族長の声掛けによる偲ぶ会が開催された。
 
一般に広く開かれた会では無いため告知する事は控えたが、
それでも看板持ち以外のゲストや友好チームからの参加もあって
華都飯店の2階が満席になるほどの賑わいとなった。
 
043
 
 
俺たちの供養は、走れなくなった者の代わりに走る事だ・・・
 
と大将の挨拶があり供養の宴が始まったが、
音楽好きの先輩の為にジャズシンガーの森美紀子さんが
「アベ・マリア」と「海ゆかば」を歌ってくれた。
 
 
海行かば 水漬く屍
山行かば 草生す屍
大君の辺にこそ死なめ
かへりみはせじ
 
 
伴奏無しの独唱であったが、
その美しい旋律と歌声は心に直接染み入ってくる。
 
不覚にも目頭が熱くなってしまったが、
「海ゆかば」には別な意で、思うところがある。
 
 
森さんは「大君」の事を、
天皇の事ではなく自分の家族や一族としての意として歌いたい・・・
と説明してくれたが、
この歌は戦時中、出征する時や玉砕を報道する際に使われ、
軍国主義を象徴するような扱いがある歌でもあった。
 
だから今、鎮魂歌として歌われる事に対してその刷り込みが違和感を唱えるのだが、
曲の美しさと歌の意味の怖さと優しさは、今の日本に欠けている何かがあるようで、
それがきっと、こみ上げて来る何かを感じさせたのだ、と思う。
 
 
国替えしても慕われ続け、こんな集いが行われる人はどれだけいるのだろう?
自分が鬼籍となった時は?・・・
と漠然と考えながら、兄弟達と会話を楽しんでいて気がついた。
 
族としての動きが確認できるこの集いは、
これからに繋げていくメンバーの確認にも繋がる事を。
 
 
これから看板が出る人や新しく看板を背負った人の紹介もあって、
繋がっていく気配は最初から感じていたのだが、
その紹介を受けての反応はなんとも家庭的で、
サマーパーティーでも感じた空気はここでも健在だった。
 
 
思い出は、心の中にちゃんとあって、
そこに先輩はちゃんと生きている。
 
そんな当たり前な事を、
確認する夜だったのかも知れないね。

コメント:3

みにゃー 09-08-23 (日) 20:11

良い会でしたね。

遺影にカンバン
アベマリア
そして海ゆかば。
心に想う事。
それを感じた夜でした。

bowjack 09-08-23 (日) 20:38

料理も美味く、酒も良かった。
こんな時があるから、また頑張ろうと思えます(^_^)

いしばし 09-08-24 (月) 1:18

6月に子供が生まれ
一年前のちょうど、そのとき
体調不良だった義父の癌が発覚。

ステージ4、、、

どたばたとしている中、訃報を受け取り
どうにかとかく策するも、駆けつけることが
できなかった・・・

偲ぶ会にも遅れてしまったけれども
何か胸のつっかえが取れた気がしました。

「ほんとうの死というのは、忘れ去られることだ」

ともに走りたいと思います。

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