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珠江飯店 閉店まであと2日

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中華街の良心・・とまで言われた味を誇る「珠江飯店」は、
第二次世界大戦後、「銘珍」という名の食堂を祖とし、
食品・雑貨店の「耀盛號」とともに曽一家の努力によって
その地位を築いてきた。
 
菜香、菜香新館、匠、耀盛號、悟空、悟空茶荘、菜香菜、悟空茶吧、菜香食品・・・
 
グループ展開をし幅広く経営してきた一家ではあるが、
菜香(市場通り店)は閉店、菜香菜(私家厨房菜)は焼肉厨房菜として独立、
と陰りが見えていた。
 
そして・・・
衝撃の「珠江飯店閉店」のニュースが流れる。
  
 
確かに横浜中華街では、
客単価が5000円以上の店は苦戦していた。
 
「大珍樓」は別館を閉鎖し食べ放題を始め、
「招福門」や「皇朝」等の新参食べ放題店が流行り、
中華まんばかりが売れる・・・など
不景気が思いっきり反映された姿が見えていた。
 
そして、小規模で経営していた店舗は次々に撤退し、
その後に入るのは東京資本の上辺だけ中華・・・な店。
 
これでは、中華街まで来る意味として成立するのは
その形だけ・・と言われても仕方がない。
 
また、名店と呼ばれる店や人気店は、既に東京進出を果たしている店が多く、
わざわざ中華街まで来て味わう意味は既に無いのかもしれないが。
 
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随分姿を変えた中華街の中で、
わざわざ行こうと思える店は多くない。
 
珠江飯店、重慶飯店、華正樓、聘珍樓、楽園、桃花、蓬莱閣、同發、・・・・
 
あれ?
あまり無い??
 
そう・・・
想像以上に、行きたい店がどんどん減ってきているのだ。
 
 
こりゃ、ヤバイじゃん?
食べられる時に食べておかないと、マズイじゃん??
 
2度と味わう事ができなくなる、なんてものじゃない。
もの凄い勢いで、横浜中華街の根底が崩れ去っているのかも、知れない?
 
という思いもあって、閉店間際の「珠江飯店」に行ってみた。
 
 
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思えば、中華街で美味しい「海老チリ」が食べたい・・というオーダーをもらって、
「海老チリ」なんて食べるもんじゃねぇよ・・とも思いつつ探した店だった。
 
以前から、広東料理の名店として名高い店ではあったが、
敢えて蝦に特化した料理を探してみると、良い蝦を使った料理が多くある事に気付く。
 
そして出会った「揚げ車エビのサウザンアイランドソース炒め」は、
「海老マヨ」のイメージを覆す美味さがあった。
 
 
「海老の威化紙堤揚げ」「海老入り蒸し餃子」等の点心メニューや
車エビをつかった「海老チリ」などの定番料理、
季節野菜の炒めものや土鍋仕立ての豆腐&海老のすり身・・のような料理まで、
海老づくしのコースを組み立てても充分すぎるほど楽しめる。
 
以来、海老料理を食べるなら「珠江飯店」という図式が
私の中にできあがっていた。
 
 
それほど店が何故?・・・という思いがあったが、
相当に客が減っていた事と、味が落ちていた事があったようだ。
 
つい最近行った人間によると、
「以前のイメージで行ったら怒るよ」と言わしめる程のダメさと
週末なのにほとんど客がいない・・という現実だったとか。
 
 
でもね
2度と食べられない可能性が高い、思い出の料理です。
 
ダメならダメでも良いから、食べたいんです。
 
という事で食べてみた。
 
 
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「揚げ車エビのサウザンアイランドソース炒め」
 

 
お・・・・
 
おぉ・・・・・
 
 
コレだよ、コレ!
 
 
確かにソースの味わいはちょっとだけ酢が前面に出て来る感があったけど、
あの素晴らしい海老の食感は健在だった。
 
思い出の海老チリも食べてみる。
 
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美味いじゃん・・・ねぇ(^_^)
 
 
通称「カニ爪」と呼ばれる、カニの揚げ物。
中華風クラブケーキか?(^_^;
 
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やばい・・・
美味すぎる(・_・、)
 
 
 
この連休で店を閉める為に、
こうやって味を惜しむ客が殺到する事を予測したのだろうか。
 
敢えて個室を取って食べた事が良かったのかもしれないが、
(以前も、個室で食べる方が美味しいと言われていた)
とにかくあの味わいは健在だった。
 
 
残すところ2日。
 
今から個室を押さえるのは難しいかもしれないし、
料理単価が3000円近い料理を食べるのは考え込むかもしれないけど、
気になる人は行ってみてほしい。
 
 
 
しかし・・・
残念です。
 
 
 
「珠江飯店」
横浜市中区山下町164
11:30~21:30(L.O.21:00) 
045-681-4136
 
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コメント:5

m.kawaharada 09-10-12 (月) 11:01

モノの価値を認め、それに見合う代価を支払う力(能力)があれば
良いものは残っていくのでしょう!

しかしながら、今の世の中 消費する側の多くは収入・支出のレベルが下がりつつある中で、良いモノだけを選んではいられない実状があるのでしょうね。

私も、そのひとりに違いないです。

出来れば、良いモノ(自己評価ですが・・・)を選びたいですが、懐具合を考えると、そうもいきません。
現状では、“一点豪華主義”までとは行かないまでも、拘りのあるものにだけお金を費やす事が唯一の道楽・贅沢ですね。

でも、これではなかなか良いモノが残りにくく、“安かろう悪かろう”が蔓延るでしょう。

そんな中で、先日とあるMCの“びわこ焼肉パーティー”に参加することが出来ました。
そこで出会った“ミトコさん”
盲目の女性ですが、太陽のように明るく周りを照らし、他人を幸せにするオーラを放つ素晴らしい方でした。
併せて、その方の連れ添いの男性“達也さん”
優しさを絵に描いたような方でした。
この方達には、世間の価値観など関係ないように感じました。
私は、その方達と出会った時に、私が感じる私の不幸は“不幸のレベル”ではなく“優遇された環境”の中での呟きでしかないように思えました。

また、BOSSと慕われる飯田氏。
知性と教養、優しさと荒々しさを持ち合わせた人物に思え、この方にとっての“価値”とは何だろう・・・と思い、自分とは違う世界の器を持った“価値”を持っており、人を魅了する要因のひとつになっていると感じた。
こんな人達が本当に居るんだ・・・

なんと私は、狭い世界で生きて来たのか・・・、大きなパッチ貼った人達を羨ましくもあり、
48年の人生が後悔にも思える瞬間でした。
それでも、48年無駄に生きてきたわけではないはず、しかし何も自分の中で残せていない!。
パッチを貼っている人達を見ると正直“悔しい”と感じ
彼らは、きっと自分の人生を精一杯、悔いの無い生涯を送るのだろうな・・・
この人達の“価値”とは・・・
私の持っている“価値”とは、遠くはなれたモノなのでしょう・・・
それを見る事、感じる事が出来たら“ミトコ”さんと同じ幸せを感じるのかも知れませんね!

こ~ 09-10-12 (月) 12:05

「揚げ車エビのサウザンアイランドソース炒め」
 
惜しいですな。
つくづく惜しいですな。
 
もうちょい頑張ってくれれば、また行けたのですが・・・。あと数年は、横浜でさえも遠い状況が続きますわ。

某若 09-10-12 (月) 20:27

看板は記号です。
大したものではありません>m.kawaharada
 
 
同じ族としての生き方をするという記号。
そして、支えていく覚悟。
 
それくらいのモノですが、
守る為に命がかかってきた事は、事実です。
 
 
48年という長い時間を生き延びてきた人には、
ちゃんと自分が育っているのだ・・・と思います。
 
その時間を費やして育てた生き方や価値観は、
決して誰にも劣るものではありません。
 
ただ、モーターサイクルクラブは、
一瞬先に死がある事を知っている集団ですから、
日々、悔いなく生きる事が、当たり前と考えますし、
またそうでないと、属する事も難しいのだと思っています。
 
 
大多数の非常識は常識です。
私達MCには私達MCの論理があります。
 
そして価値観は、各々が勝手に持つものであって、
自分の考えや価値観を押しつける必要も、卑下する必要も無いのです。
 
 
自分らしく生きる。
自分の価値観に則って生きる。
 
その生き方の延長には
各々の宝物のような「何か」があるのだと、
思っています。

某若 09-10-12 (月) 20:30

残念でした>こ〜
 
菜香新館で、あの味が復活する事を祈りつつ、
たまに行っては「珠江飯店で食べたアレを作ってくれ」と
オーダーし続けてみようかな・・・と思ってる(^_^;
 
中華料理は、基本的に客のオーダーを聞く間口の広さがあるから、
多分どうにかなるのでは・・・・。
 
 
しかし
中華街、どうなっちゃうんだろうねぇ(/–)/

大红鹰娱乐城 15-12-31 (木) 16:50

人生是个圆,有的人走了一辈子也没有走出命运画出的圆圈,其实,圆上的每一个点都有一条腾飞的切线。

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