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2009-12-30

節制しますかね(^_^;

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ちょっと取り組んでいる事があって、
今日はその為の材料を仕込みに外に出た。
 
不景気とは言えさすがは年末。
人出はそれなりにあるようだ。
 
スティックウォーカーとなって随分になるけど、
人出が多い時は、相変わらず苦手だ。
 
何故なら、殆どの人が、
ステッキを持って歩く人を意識しないからだ。
 
 
前から歩いてくる人を見て、
明らかにステッキがぶつかる・・と思えば立ち止まる。
 
脇をギリギリにかすめて通り過ぎようとする気配が見えれば、
予め距離が保てるように進路を変えるか、スピードを落とす。
 
それでも今日は、廻りをまったく気にしない人の予想外の動きに翻弄され、
うずくまってしまう程のダメージを受けてしまった。
 
 
ぶつかった人は、軽く触れた?・・くらいな感覚なんだろうな、と思うけど、
1度痛みが来ると、治まるまで動けない。
 
その場でしゃがみ込んで、
痛みが耐えられるレベルまで回復するのを待つしかないのだ。
 
私から見れば、
勝手にぶつかっておいて、コッチを見て往来の邪魔だって顔するなよ・・・と
言いたくなるけど、しょうがない。
 
自分だって、こういう身体になるまでは、
何、大袈裟にしてるんだ?・・と思っていたからだ(^_^;
 
 
だから、というワケじゃないけど、
上手く予測できなかった自分が悪い・・と自分に当たる事にして、
どこかに座れる場所はないか・・と辺りを見回す。
 
すると、あまり人通りの無い階段があったので、
これ幸いとばかりにそこに腰を下ろさせてもらった。
 
階段の傍には鯛焼き屋があって、
私以外に、鯛焼きを頬張るカップルが二組、
私が座るまえからその階段に腰掛けて鯛焼きを食べていたから、
ある意味、そこには座りやすい空気が存在していたのだ。
 
 
「ここは階段ですから、腰掛けないでください」
 
 
低く、ドスの効いた声で、
階段に腰掛ける事を詰る声が響いた。
 
と、二組のカップルがバネ仕掛けのように立ち上がって、
鯛焼きを咥えながら消えていく。
 
声の主を見れば、警備員の制服を着た男が立っていた。
 
 
「すいませんね、足が痛くて立っていられない・・・」
 
 
頭を下げて、言い訳をしてみたが、
彼は私が言い終える前に、無表情に消えていった。
 
 
仕事なんだよね・・・
後ろから見たら、ステッキも見えなかったんだよね・・・
こんな事、何時もの事だから気にしてないけどね・・・
  
そんな事を、独り言で呟くしかない(^_^;

  
そう、
他人の痛みなんて、
誰にも解らないし想像もできないのさ。
 
だから、自分の身は自分で守るしかないのさ。
 
でも、こんな身体だからこそ、
早く動けない人の気持ちがよくわかる。
 
駄目な自分を受け入れて、
できる限りで、自分らしく生きる事だけが
自分を救える事を理解するしかない。
 
 
年の瀬に、
そんな事を感じさせらる2009年も、あとわずか。
 
厳しくも、優しくも、ブレずに公平に動く事を、
来年はもっともっとシビアにしなくちゃな・・と思うけど、
それよりこの身体が、今より動かなくなったらどうしよう・・という恐怖が
思ったより大きく重くのしかかっている事に気がついた。
 
 
 
え?
もっと節制しろ??
 
わかりました。
 
元気でいられるように、
もっともっと節制・・しますかね(^_^;

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