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2009-08-26

秋の風

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  秋の風を感じたら、
  途端に心がきゅっと音を立てた。
  
  ふっと後ろを振り返る。
  
  そこには、
  見知らぬ顔が帰路を急ぐ姿が見えた。
  
  
  疲れた顔
  
  楽しそうな顔
  
  険しい顔
 
  優しい顔
  
  
  色々な人達の色々な人生を表す絵の具のように
  それらには様々な色がついている
  
  でも
  どんなに探しても
  見たい顔はそこには無い
  
  
  
  そうか・・・
  そうだよね・・・
  
  君がここにいるわけないよね
  
  
  心に空いている穴が
  吹く風を受けてひゅうっと鳴る
  
  
  まぁ・・こんなもんだよね
  いつもこうやって、独りで歩いてきたんだよね
  
  今更、寂しい・・と言う意味も、無いじゃんね
  
  
  
  
  そう・・・こんな夜は、
  とっておきのモルトでも舐めるのが一番の薬。
    
  行きつけのバーには
  妖艶な顔を持つモルトがストックされている。
  
  
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  明日はもう少し
  明るい顔ができると・・・いいな

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