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2007-11-28

食品表示

ここのところずっと続いている、食品表示の誤記?
 
悪意が伺えるものから、企業の非常識さの問題や、
売るための手段としての歴史的手法まで、これでもか・・・と続いている問題だが、
ここにきてマクドナルドの商品にも問題が見つかり、
そして今日、横浜の崎陽軒でも表示に誤りがある事が報道された。
 
「昔ながらのシウマイ」などの商品でJAS法に抵触した・・という事で、
農水省が調査している・・との事。
 
で、質問です。
皆さんは、食品表示に関わる法律が幾つあるかご存知ですか?
 
食品表示法だけなんじゃないの?
って単純に考えた方・・・、いませんか?
 
実は、食品表示法なんて法律は無い。
 
食品衛生法
JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)
不当景品類及び不当表示防止法
計量法
健康増進法
そして各自治体で定める条例
 
こんなに多くの法律に縛られていて、当然の如く関係省庁も1つではないので・・・
 
そう、縦割りの問題も含みつつ、
しかもその法律の内容は、一般的にはちゃんと理解されていない・・というのが現状。
 
今回の崎陽軒の問題は、品質に関する適正な表示に関する事でJAS法に引っかかったのだが、
この法律においては原材料等においてその重量が多い順に記載しなくてはいけないところを
間違えた・・・という事のようだ。
 
で、思う事なのだが、
法を守らない事は企業として大きな問題ではあるし、
重さの順に記載する事に嘘をついている形は、実際の商品のイメージが違うと言ってもいい、
やってはいけない事であるとわかっていても、その記載順にそんなルールがあったって、
一般的に知られている事なんだろうか?・・・と素朴に感じたりしてしまうのだ。
 
賞味期限や製造年月日など、食品衛生に大きく関わる表示とは違う部分なので、
その捉え方を消費者としてはどうするか、が、企業から見たら大きな問題となるが、
今は、「食品表示に誤記がある」というだけで、大問題にされてしまう。
 
勿論、崎陽軒を擁護するつもりは無いのだが、
この複雑に様々な法律がからんだ表示についての知識が、
広く明らかにされていない(しても理解できない))事が、最も大きな問題だと感じてしまう。
 
私も一度、この食品表示について番組を作った事があったが、
かかる法律の多さから、それぞれの項目に対して担当する役所の部署が違い、(役所も違ったりするが)
あっちを立てればこっちが立たずの状態になった上に、全部の法律を把握できている人間が
殆ど居ない・・・という問題にすら、ぶち当たってしまった。
 
今回も同じように腹立たしく思うのだが、
食品に関する法律は、一本にまとめてくれ!
と言うか、それができなくても、市民に一番近い役所においては、
専門の部署を作って対応にあたって欲しいと思う。
 
今の状況で、食品衛生に関わる表示を担当している役人に今回のシウマイの話をしても、
「管轄外だから手が出せない、と言うかわからない」という反応が出るのは当たり前。
 
あ・・・
 
そもそも、
何を信じて良いのかわからない時代・・・だったっけねぇ・・・(/–)/

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野獣が潜む?

アドベッグ アリー・ナム・ビースト 1990
 
そう、あのアドベッグがリリースしたプレミアムモルトの一本で、
アリー・ナム・ビーストとは仕込み水に使っている湖の名前が由来で、
野獣が潜む場所という意味がある。
 
2006年のリリースだから、16年物の加水モルトで、
アルコール度数は46%
 
だから、ある意味、
もっともスタンダードなアドベッグの最新版と言ってもいい。
 
アドベッグは10年物をスタンダードと言っているが、
私としては17年がバランスと味わいの関係から、
もっとも「らしい」と思っているのでそういう言い切りをしてしまうのだが、
実際飲んでみると、これがまた随分違う顔を持っている。
 
16年ものの長い期間熟成に耐えたモルトは、
基本的に優しくて、でもしっかりとアドベッグらしいスモーキーフレーバーがあって、
そして呆れるほど甘い味わいを長いフィニッシュへと繋げていく。
 
かすかに感じる柑橘系の香りと、砂糖にも似た甘さ。
口当たりが柔らかく、ボディはしっかりとあるので、
飲み応えは楽しい限り。
 
だが、さらに水を加えるような気にはなれないほどのバランスで、
少しばかりポートエレンの考え方が出来上がりにも影響している気配は
最後まで残る。
 
どのように姿を変え、熟成していったのかを確認するために、
almost there と 1975を並べてみる。
 
するとアリー・ナム・ビーストは今のアドベッグの完成形である事がわかる・・・
と同時に、以前全部自社製で作っていたアドベッグとは明らかに違う事も見えてくる。
 
1975のアドベッグは、ほのかなバニラ香やしっかりとした麦の匂いがあって、
アリー・ナム・ビーストに比べると、穏やかでアイラらしくない酒にさえ思える。
 
 
しかし・・・
こういう個性的で、かつ今でも美味しいモルトは、
いつまで存在してくれるんだろうねぇ・・・(/–)/

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