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野獣が潜む?

アドベッグ アリー・ナム・ビースト 1990
 
そう、あのアドベッグがリリースしたプレミアムモルトの一本で、
アリー・ナム・ビーストとは仕込み水に使っている湖の名前が由来で、
野獣が潜む場所という意味がある。
 
2006年のリリースだから、16年物の加水モルトで、
アルコール度数は46%
 
だから、ある意味、
もっともスタンダードなアドベッグの最新版と言ってもいい。
 
アドベッグは10年物をスタンダードと言っているが、
私としては17年がバランスと味わいの関係から、
もっとも「らしい」と思っているのでそういう言い切りをしてしまうのだが、
実際飲んでみると、これがまた随分違う顔を持っている。
 
16年ものの長い期間熟成に耐えたモルトは、
基本的に優しくて、でもしっかりとアドベッグらしいスモーキーフレーバーがあって、
そして呆れるほど甘い味わいを長いフィニッシュへと繋げていく。
 
かすかに感じる柑橘系の香りと、砂糖にも似た甘さ。
口当たりが柔らかく、ボディはしっかりとあるので、
飲み応えは楽しい限り。
 
だが、さらに水を加えるような気にはなれないほどのバランスで、
少しばかりポートエレンの考え方が出来上がりにも影響している気配は
最後まで残る。
 
どのように姿を変え、熟成していったのかを確認するために、
almost there と 1975を並べてみる。
 
するとアリー・ナム・ビーストは今のアドベッグの完成形である事がわかる・・・
と同時に、以前全部自社製で作っていたアドベッグとは明らかに違う事も見えてくる。
 
1975のアドベッグは、ほのかなバニラ香やしっかりとした麦の匂いがあって、
アリー・ナム・ビーストに比べると、穏やかでアイラらしくない酒にさえ思える。
 
 
しかし・・・
こういう個性的で、かつ今でも美味しいモルトは、
いつまで存在してくれるんだろうねぇ・・・(/–)/

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