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かけつけ3杯

「いらっしゃいませ」
 
「久しぶりです」
 
「何にしますか?」
 
「ボイラーメーカーを」
 
 
いきなりマスターの顔が引き締まった。
 
 
「今日はラフロイグがカスクしかないですけど」
 
「お願いします」
 
 
ギネスをマグに注ぎ、ショットグラスになみなみとラフロイグを満たす。
 
ビロードの様な泡が少し収まる頃、2つのグラスが目の前に揃った。
 
 
モルトをこぼさないように静かにショットグラスを持ち上げ、
ギネスの泡の中に静かに沈め、指に泡が付きそうなるまで入ったところで、
意を決してリリースする。
 
・・・と、見事! 泡は盛り上がっただけで一滴もこぼれないまま、
ショットグラスだけが静かに底まで沈んだ。
 
ふわっと広がるアイラの香り・・・
舐めてみると、絶妙なブレンドで、ギネスとラフロイグが自己主張をする。
 
 
「やっぱ・・・これだなぁ」
 
「一気にいきますねぇ」
 
「うん、短時間に酔いたい感じだし」
 
「かけつけ3杯ですね」
 
「ショットガンはやらないよ」
 
 
以前この店で「かけつけ3杯」と言うと、ショットガン3杯を意味していた(爆)
 
なかなか飲める店が少ない「ボイラーメーカー」だからこそ飲む意味もあるんだが、
確かに力業で酔う飲み物である事は否めない。
 
殆ど一気飲みに近いスピードでボイラーメーカーを空けると、
マスターがにやりと笑った。
 
 
「ウーゲデール、ありますよ」
 
「いただきます」
 
 
テイスティンググラスにたっぷり注がれたウーゲデールは、
最近のアドベッグとしては文句のつけようが無い良質さを誇る。
 
久々に飲んでみると、妙に固さが取れた優しさだけが感じられるが、
しっかりと強すぎないアイラっぽさが、凄い魅力なのだ・・と再認識させられる。
 
コイツも少し乱暴にストレートでするすると飲むと、
目の前に三角のボトルがすっと置かれた。
 
 
「ソレラですけど、いかがですか?」
 
「フィディックかぁ・・、最近飲んでないねぇ」
 
 
気持ち良くモルトを飲む夜、
心は軽く、気持ちも穏やかになれる。
 
やっぱり飲まないとダメ・・・なんだなぁ・・・自分(/–)/

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