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八海山 金剛心

家の近くの酒屋に、純米大吟醸の「八海山 金剛心」が入っていた。
 
美味い・・という噂は以前より聞いていたが、
実物を見るのは初めての事。
 
聞けば、かなり数が少ないらしく、
たまたま2本入った、との事だった。
 
 
八海山と天狗舞は、
私にとっては日本酒を飲むきっかけとなった大事な酒。
 
酒樽を並べて樽出しの酒しか無い飲み屋で飲んだその二杯は、
私が持っていた日本酒のイメージを完全に覆す力に溢れていた。
 
地酒ブームが起きて、技術や機械の進歩があって、
昔は不可能と言われていた精米歩合40%の大吟醸も可能となった。
 
だがそんな進歩に関わらず、手作業に拘るパートを大切にしている蔵の酒は、
やはりどこかで、独特な顔を持っているように思う。
 
そしてそんな蔵の1つが八海山なのだ。
 
 
1A07
 
 
以前からその美味さに気付いてはいたのだが、
古酒といわれる貯蔵され熟成が進んだ日本酒は、
まだまだ量が少なく、また情報も少ない。
 
古酒を多く置く酒屋で飲んだ「達磨正宗」
金沢で飲んだ「黒帯」
そして「天狗舞」
 
長期熟成した上質な酒は、
角が取れて、その酒が持つ個性が化けて、
普通に飲む酒とは全然違う魅力に溢れている。
 
で、この金剛心は・・・
 
上槽から2年の熟成期間を取っている、と聞かされた。
 
 
 
やっぱ飲むでしょ。
絶対飲むでしょ。
今飲まないと、間違いなく後悔する・・・(^_^;
 
という事で飲んでみた。
 

1A08
 
 
やばいね・・・
これ
 
 
玉露と煎茶の違いくらい、
普通の八海山とは違う。
 
口当たりが円やかで、
味わいは豊で、酸味と甘みのバランスが素晴らしく、
熟成酒には乗ってきやすいバニラっぽさも殆ど感じず、
何よりも後味に旨味だけが残って、嫌な味が1つも無い。
 
そしてその酔いの穏やかな事・・・・
 
 
いやいや
恐れ入りました。
 
「亀の翁」を飲んだ時よりも、
感動が大きい(^_^;
 
 
たまには良い酒も、
飲んでみるものですね。

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