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2010-03-04

ワイルドターキー トラディション14年

スモールバッチ・バーボン「ワイルドターキー トラディション14年」
  
このバーボンは、ターキーの熟成庫な中でも特別な場所とされる
ウェアハウスAの中の特別なエリアで選りすぐられた200樽によって
14年という長さを生き抜いたバーボンだ。
  
 
バーボンは、ある一時期から本来の魅力が薄くなった味わうに値しない酒が多くなり、
私自身もバーボンを敢えてキープして飲もうという気持ちを失っていた。
 
しかし、そんな現状に異を唱えるようなバーボンも、
少量だが日本に入っていた。
 
ワイルドターキー・アメリカンスピリット15年に出会った時、
バーボンを飲む楽しさを思い出させる・・・なんて簡単には言えないほどの魅力と
「これが昔飲んで美味しいと思ったターキーだ」と心から思える味わいにすっかりやられ、
貴重な一本を飲み干した後、次の出会いを心待ちにしていたのだが、
そんな出会いはそれ以来、私には訪れる事がなかった。
 
 
「今月、20本だけ入れたんですけど
 以前のアメリカンスピリットにも負けない魅力がある一本です。
 いかがですか?」
 
「テイスティングのサンプルは無いの?」
 
「申し訳ありません、数が少ない関係でご用意できませんでした。
 前の15年と比べて1年若い事になりますが、アロマは凄いと聞いています。」
 
「わかったよ・・
 そこまで勧められて、過去外れた事が無いし
 一本頂くよ」
 
 
伝統的な101プルーフのワイルドターキー。
アメリカンスピリットとはまた違う顔を見せるだろう・・と期待しつつ
最初の一口を味わう。
 
 
あぁ・・・
優しい口当たりと、これでもか・・なバーボンらしいバニラっぽい味わい。
 
これは、最近のバーボンとしてはかなり秀逸だが、
まだエアリングもへったくれも無い状態。
 
14年の熟成期間に敬意を払い、14分放置してみる。
 
 
あ・・・ら・・・?
 
思いっきり、樽香(しかも新しい樽らしい木の香り)が出てきた。
まるで、木造建築の現場にいるような香りだ(^_^;
 
そして、その木の中にクローバーのような草の香りが強く出て、
味わいはかなりの酸味が加わる、出来の悪いオレンジジュースのようなキャラが出てきた。
  
これは・・・
正直言って、ストレートで味わうには辛い?・・かもな、個性だ。
 
 
ま・・・
1時間位かけてみますかね(^_^;
 
 
30分では、まだまだ酸っぱい。
45分でもあまりキャラクターは変わらない。
 
これは、期待し過ぎたかな?
  
と思いつつ、60分近く経った頃、
このアメリカ娘は、やっと優しい笑顔を見せるようになった。
 
しつこいまでの酸味が影を潜め、
バーボンらしい素性だけがそこにあったのだ。
 
無理して来ていた派手すぎるドレスを脱いで、
何も纏わない神々しい美しさだけを見せてくれたような、
本物の持つ佇まいがある。
  
そしてその美味しさは・・・
 
やばい(^_^;
 
 
嬉しかった。
 
ちゃんと、バーボンはバーボンらしく、
その魅力を失わないで生きている事に気付けて。
  
あるウチに、もう一本仕込もうかな・・・(爆)
 
 
 
 
すいません・・
相変わらずの馬鹿まっしぐら・・ですm(__)m

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