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集団的他衛権?

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集団的自衛権について、どこまでの理解がされているのだろうか?
そんな思いを持ったのは7月の頃だった。
 
そもそもこういう事だよね?
って事を論ぜずに表面的な一部分を取り上げて
何が何でもダメという論調のマスコミ報道は
SNSを介してモンスターな情報に変化していく。 
 
今話題の「朝日新聞・慰安婦報道問題」も同様で、
戦時に起きた女性に対する人権蹂躙な行動そのものに目を向けず
表面的な一部分についての事で大騒ぎをしているようにしか見えない。 
 
そしてSNSでの情報はもっとエキセントリックに変化する。
 
だから、
問題はそこですか?
って思ってしまう。
 
裏も取らずに条件反射で情報発信する個人をどうこう言う気は無いけど、
集団的自衛権の解釈についての閣議決定が出された後、
徴兵制が始まるとのデマが流れた事は記憶に新しく、
モンスター化した情報に、悪意を絡めた操作が見え隠れしてくるのは
実に気持ち悪かった。
 
何だろうね、この違和感。
 
 
論点が違う
 
最近の報道は
稚拙を通り越して罪深い行為に見えてくる
 
そういう、なんともモヤモヤした気持ち悪さ・・かな。
 
 
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集団的自衛権とは
国連憲章に謳われた独立国家が持つ権利として
第二次世界大戦後に確立した考え方による権利、と言っていい。
 
それまでの時代は、独立国家の権利として個別的自衛権は認められていたのだが
その結果は歴史が証明する通り、軍拡の道に繋がってしまった。
 
そりゃそうさ。
自分の国は自分の力だけで守る、というのが個別的自衛権だから、
全世界のどの国が攻めてきても守れるだけの軍備が必要になってしまう。
 
その上、軍拡を進める近隣他国の姿が見えれば
疑心暗鬼に陥り、やられる前に潰してしまえ・・という発想も
軍部の中に生まれてきやすくなるワケだ。
 
そんな時代に起きた第二次世界大戦のような事態に二度と陥らないよう、
国際連盟が招いた大国の脱退も起きないよう色々の方法論が採られ、
なかでも「集団的自衛権」は
独立国家の権利である旨を国連憲章第51条に規定して
国際法上承認される事が、確認された。
 
これは、国際連合に所属する国家が紛争に巻き込まれた場合、
国際連合に所属する他の国(紛争当事国は除く)が協力して紛争を集結させる
という意味合いもあるのだが、
同時に軍事同盟等による集団的自衛権の行使も
国際連合はその権利を害さないという規定としても、盛り込まれている。
 
 
って話になると、わかりにくくなってしまうよね。
 
要するに、国際連合は集団的自衛権の上に成り立つ組織であり、
所属する国には、当然に集団的自衛権の行使が求められるという事だ
って言えば、乱暴だけどわかりやすいだろうか。
 
 
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大事なのは「自衛権」という権利の事。
 
間違っても「集団的他衛権」では無いって事。
 
どの国も自国を防衛するために持つ権利として
行使するって事。
 
そしてこの集団的自衛権が日本にもある事は
大戦後の日本が独立する際確認されているし、
この権利があるからこそ他国の軍隊(米軍)が駐留し、
日本の国防に関われるのだ。
(集団的自衛権無く他国の軍隊が駐留し国を守っている状態は、占領下と言える状態)
 
つまり日本は、既に集団的自衛権を行使している、
と言っても言い過ぎではない。
(1951年の旧安保、1960年の新安保でも集団的自衛権を
 制限的に保有・行使できるとしている)
 
そして集団的自衛権を行使しているからこそ、
個別的自衛権の行使手段として持つ自衛隊の規模が
必要最低限であっても事足りているのは、紛れもない事実だと思う。
 
 
一対一の戦争はそれぞれの国の軍事力に影響されるが、
一対集団の戦争が起きにくくなる事は、子供でもわかる道理だ。
 
そしてNATOやワルシャワ条約機構ができて集団的自衛権の行使のもと
冷戦が終結に向かった事実は、集団的自衛権の行使が抑止力になっている事を
証明している。
 
だからここで今の
「集団的自衛権の行使=他国との戦争」
という論調に、異を唱えたい。
 
自分の国を守るために集団でその侵略者に対抗するのが、
集団的自衛権の行使。(その方法は武力だけに限らない)
 
他国へ戦争に出かけるのは集団安全保障であり、
(国連決議に基づいた連合軍へ協力し派兵する事)
集団的自衛権と混同するのが間違いなのだ。
 
そして憲法解釈の変更を閣議決定した、というのも、
実は1972年(田中角栄政権)の時点で出ている解釈(政府答弁)に基づいて
アップデートしただけ。
だからこそ、閣議決定のレベルで進めたって事でしかないのだ。
 
  
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なにか、感じませんか?
 
どこかのマスコミが、
集団的自衛権とはそもそもこういう物ですよ・・と
定義し解説した上での報道を行っていた記憶が、ありますか?
 
 
現在のマスコミの欠点は、ここにあると思う。
 
報道する物をちゃんと調べず(調べたかも知れないけど)
センセーショナルな表現を、浅はかにも連呼するばかり。
 
問題点をわかりやすく解説した上で、
事実を報道し状況を解説するというスタンスは
残念ながら殆ど無いと感じている。
 
それじゃ、
不快感ばかりが募るよね。
  
そして、嘘を嘘で塗り固めるような体質を持つ報道などは
見るに値しないものとして、区別するようになる・・と。
 
 
なんだか、怖い時代になってきたものだよね。

コメント:2

porfidio 14-09-02 (火) 21:29

今晩は。

とても判り易い内容でした!

扇動的と言うか、扇情的と言うか、何なんでしょうね?
勘ぐってしまえば、情報操作&ミスリード。
先日の朝日新聞の件も然りですよね。
では、何故?と考えると、その真意が把握出来ない怖さ。
意図的なのか、ワイドショー的なノリでの恣意的なものなのか?

信じるに値するべきものは、自己責任で見つけなきゃイケナイようですね。。。

bowjack 14-09-04 (木) 11:39

マスコミに関わる会社にいて、自ら言うもの何ですが、
マスゴミと呼ばれても仕方が無いほどのレベル低下。
 
朝日新聞は、江戸時代の瓦版に戻りました。
見てて笑える東スポのレベルで笑えもしない書きっぷりは、
金払って読むに値しないと、正直、思います。
 
テレビは言うに及ばず、新聞も裏を取らずに面白可笑しく情報化。
その上、SNSで言い掛かりのような主観的罵詈雑言も降ってくれば、
情報をどう集めて、どう分析するか・・が大事なのでしょうね。
 
現在流れるニュースは、伝えなきゃいけないモノを見極めていず、
理解も意味も、意義もわからずに流されているモノが多すぎる。
 
集団的他衛権?って聞きたくなるような論調も、
報道側がちゃんとしたベクトルを持っていないから出せる
赤っ恥ものの論調なのですが・・・
 
「恥を知れ」と言っても、「恥の文化」を知らない世代には無理な話ですし、
そもそも「恥」とは何かを理解する能力が無い人達ならば、
売れればそれでよい「江戸時代の瓦版」で良いのでしょう。
 
情報のグローバル化は、より高い質を求められる方向に動き、
同時に多方向からの検証も求められるようになっているのに、
自らを省みない(意味不明な特権意識を持った?)人達が主観的な情報を垂れ流す。
 
だから、マスゴミ、なんでしょうね。

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