- 2010-04-09 (金) 20:55
- 日記的雑感
光と影、それも影の中の感触が好きで
撮り始めたステージ写真。
撮るのはもっぱら音楽関係だったけど、
学生時代にはそれは仕事にもなっていた。
芸能界と呼ばれる世界に関わったのもその時代で、
スポットライトの中で輝く人達を切り取る時だけが
自分が自分らしく生きている事を感じる時だと思っていた。
そして・・・
今でもたまにステージの写真を撮る事があるのだが、
やっぱり、スポットライトの中で生きる人達の姿を捕らえるのは、
写真を撮る意味を思い出させる瞬間であると、その都度思い知らされてきた。
最近、ステージ写真の依頼は芝居関係が多い。
友人に演出や役者がいるから・・なのだが、
芝居の場合、同じステージ写真でも音楽物と違って、かなり難しい。
何故なら、ミュージシャンは殆ど動かないし
動いてもリズムに合わせた動きで予測しやすいのだが、
芝居の場合は、役者の動きが大きく、場面場面で登場者数か変わり、
ライトも効果の為に明るさや色がコロコロ変わって、
おまけに撮影者の場所は真っ暗・・・という事が殆どだ。
つまり、露光の予測をしながら被写体の動きの予測して、
そして見ないでもカメラ操作がちゃんとできる事・・という
3重苦に立ち向かわなくてはいけないのだ(^_^;
で・・・
何故こんな話を始めるか・・・と言えば、
知り合いの劇団から依頼を受けてステージ写真を撮ってきたのだが、
その3重苦を久々に味わったからだ(爆)
この劇団は、歌あり踊りあり、シリアスなシーンも幻想的なシーンもありで、
激しい動きと多彩なライティングによる、アトラクティブな芝居が売り。
狭いステージを目一杯使い、テンポよく場面が転換していく事はわかっているから
ぶっつけ本番で撮るのは、馬鹿な私でも恐ろしくてできなかった。
そこで、撮影本番となるゲネプロ(本番と同じ形で行うリハーサル)の前に行う
練習&ダメ出しの時間から劇場に入り、照明さんのクセや役者の動き、
そして、自分が動く部分の足場などを確認する事にした。
あ・・・
やべ・・・・
今回の動きはちょっと派手?
これはキッチリ気合い入れないと
ついて行けないぞ??
景色や食べ物は逃げていかないし、
モデルは綺麗に微笑みかけてポーズをとってくれる。
でも役者は、狭い板の上で違う人間を生きていて、
違う世界の中でしか動いてくれないのだ。
そして、その時にしか存在できない別世界の空気を撮るのだから、
撮る側もまた、精一杯集中してその世界に入り込んで勝負するしかない。
あ?
あれ?
足が・・・
痛みはあるけど、力が戻ってる?
不思議だけど、
こういう勝負に出ると、
身体がそのモードになるのかも。
まだまだ、撮る事を続けないとダメ?・・・
なのかもね(^_^)
コメント:0
トラックバック:0
- このエントリーのトラックバックURL
- http://blog.wakao.info/archives/1326/trackback
- Listed below are links to weblogs that reference
- ステージ写真 from bowjackmoore - 日記的雑感