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 「感性の話をしたいんだけど?」

 

 「どうした、いきなり?」

 

 「最近、仲間内と話しても

  スペックの話が多くて、つまらんのよ」

 

 

 カメラマンの友達と話す事があった。

 

 彼は所謂一匹狼で、

 ワイドの使い方が上手い、

 オールマイティなプロフェッショナルだ。

 

 ただ、最近のデジタル出稿には抵抗があるようで、

 今一積極的にデジカメに移行していない。

 

 

 「なんかデジって、ピントが合わせ難い感じあってさ・・

  フルサイズってどう?」

 

 「フルサイズ使ってない?」

 

 「うん、デジなんて消耗品だから、

  高価なフルサイズはコストに合わないのさ

  でさ、こんな話をするとさ、

  スペックを語るヤツが多くて嫌なのさ」

 

 「あ・・・なるほど」

 

 

 画素数が上昇し、センサーサイズも35ミリのフルサイズに移行しだし、

 無駄なスペック競争と、必要以上のクオリティを求めるユーザーが増えている。

 (レンズの性能から言っても800万画素で充分)

 

 周辺減光が・・とか、歪みが・・とか、

 レンズの中にゴミや生成上発生した泡などがあって使えない・・とか、

 語られるのは、まさにスペック関係が多い。

 

 バイクに置き換えれば、

 自分の持っているバイクの最高速が何キロ出るとか

 0ー4が何秒か・・とかを誇るような物。

 

 もっともそんな話を、我がMC関係者にすれば、

 実験しよう・・という事になって・・(/–)/

 

 

 「デジってさ、凄くピントに厳しい感じがしないか?」

 

 「うん、そんな感じがしてる。

  特にフルサイズは厳しくて、

  オートフォーカスに頼るとヤバイ感じがするから、

  基本は自分で合わせる・・・感じだよ」

 

 「やっぱなぁ・・・」

 

 

 フォトグラファーとして知りたい、

 写りの感触やクセなどの話ができないのは、

 つまらない事だろう。

 

 だから、そんな相手に選んでくれた事を素直に喜ぶけど、

 実際に大切な問題、ハードよりもソフトについては、

 形の無いものだけに、感性が合わないと話にもならない事は確かにある。

 

 

 「昔はさ・・・

  写真なんて、ちょっと覚えれば誰だって撮れるって思ってたけど、

  意外に皆、できないんだなって、ここんところ気付いたよ」

 

 「誰でも上手く撮れちゃったら、商売になんないでしょ?」

 

 「そうなんだけどさ。

  でも、ホント、誰でも写真なんて撮れるって思ってたんだよ」

 

 

 誰でもできそうな事で、商売を成り立たせるのは難しい。

 

 さすが・・・と思わせる何かは、

 間違いなく感性によって生み出される。

 

 そしてその「さすが」と思わせる何かを

 コンスタントに提供するのがプロであり、

 その感性を研ぎすます為の修練を怠らないのもプロなのだろう。

 

 でも・・・

 

 そんな風に言われると、

 私の撮ってる写真こそが、

 誰にでも撮れそうな写真なんじゃないか・・・と

 悩んでしまうのも事実。

 

 もっともっと写真、撮らなくちゃねぇ・・(^_^;)

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