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ヘーゼルバーン

キャンベルタウンモルトと言えば、「スプリングバンク」
 
スプリングバンクは、麦芽を全て自分のところでフロアモルティングする珍しい蒸留所で
初溜釜は石炭での直焚きする製法が独特の個性を作り上げている。
 
薫り高きこのモルトの兄弟としてリリースされているのが「ロングロウ」だが、
その味わいはピートが強いアイラにも似た個性と、2回蒸留の作り方から生まれるボディの厚みやオイリーさが
飲み応え有る逸品としてモルト馬鹿の心をくすぐるのは周知の事実だ。
 
そんな中リリースされたのが「ヘーゼルバーン」だが、
これはローランドモルトと同じ3回蒸留でしかもピートを一切炊かない製法で作られている。
 
 
「ヘーゼルバーンがあるんですけど、飲まれます?」
 
「めずらしいね」
 
「3回蒸留なんで優しいかもしれないですけど」
 
「飲んだ事ないから、飲むでしょ。」
 
 
ケルティッククロス ヘーゼルバーン1997 7年 46%
 
 
3回蒸留というわりには力強いキックがあり、
最初のうちは舌の根本にピリピリとした刺激が伴う若き酒独特の個性がある。
 
いつも通り時間をかけていくと、その冷たい反応は徐々に和らぎ、
柔らかく穏やかな顔を見せだした。
 
 
「ロングロウとはうって変わった酒だね」
 
「自分の所で全部やれちゃう蒸留所ならでは挑戦、という感じですね」
 
「スコッチモルト販売って珍しいね」
 
「自社で樽買いして詰めてるようですが、結構良い酒があるんですよ」
 
「そこに並んでるのは・・・多いね(^_^)」
 
「えぇ、後でたっぷりと出しますから」
 
 
30分を過ぎた頃から、ナッツのような香りとちょっとスパイシーなアクセントが強くなり、
甘さはほどほどに口の中を刺激するようになってきた。
 
 
「結構、いいかも」
 
 
「じゃこちらはどうですか?
 レダイグの1992なんですけど・・・」
 
「これまた珍しい」
 
「若い割には、良いですよ。
 でも、順番逆かも・・・」
 
「若いモルトでマトモと聞けば、飲まずにはいられない」
 
 
失敗した(^_^;)
 
確かに順番が逆で、ヘーゼルバーンにくらべると個性に乏しく
ただ優しいモルトにしか感じられないレダイグ。
 
しかし、97年や92年の酒として飲んでみれば、
どちらもかなりの素晴らしさがあって、ちゃんと探せば美味しいモルトも
まだまだあるんだな・・・と嬉しくなる。
 
 
「あの・・・81年のブローラがあるんでけど。
 シェリー樽ですが」
 
「え?早く言ってよ」
 
 
こうやって馬鹿の夜は更けていく(/–)/

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