- 2014-04-19 (土) 18:00
- 日記的雑感
踊る市民が、増えた。
情報のPush化が踊らせる仕組みを構築し、
情報過多が真実を見えなくする。
そして真偽を確認できない一方的な情報を信じ
それに乗り遅れないように・・と、
慌てて動く。
踊りまくる。
それを裏付けたのは、この増税騒ぎ。
3月中なら消費税が安いと
3%の負担増を計算しないで必要以上に消費に走った人達が、
どれほどいたのだろう、と思う。
そしてその結果、
販売店は4月に入ってから増税前より安く見えるセールを始めたり
便乗値上げをする飲食店が現れたり・・と
景気下降な雰囲気を利用する人と
その空気に負けないように必死に努力する人が、見えてきた。
ただ残念な事だけど
ちょっと贅沢・・なレベルの店が、
特に飲食店が、尽くやられている。
凄く安いけど、クオリティはもちろんそれなりの店か
凄く高いけど、恐ろしく素晴らしい店は
生き残っている。
だけど、背伸びすればどうにか楽しめそうな店が
かなりの勢いで閉店を余儀なくされはじめているのだ。
1年前、
クオリティを守ろうとした結果、
閉店したレストランがあった。
フレンチだが野菜をメインとした料理が人気で、
主菜に肉や魚を使っても美味しく野菜を食べるための添え物・・・
と、シェフが言ってのける独特な料理が、楽しかった。
そんなシェフの腕前は当然に素晴らしく、
どんな店で調理してもそれなりに顧客は掴める予測は、
容易に立った。
だから暫くして、そのシェフとフロアスタッフは、
同じ店舗で新たなオーナーによって、
レストランを再開する事ができた。
その店が大好きだった私は、ホッとする。
また、彼の料理がまた食べられるだ・・と喜んで、
再開して少し経った頃に店を訪れてみた。
そして料理は・・・
派手になっていた。
だけど、彼の持ち味である、
素材を活かした料理とはスタンスが違っていた。
野菜は添え物となり、
食材の香りは乏しく、味付けが濃い。
美味しいけど、飽きる。
どの料理も似たような味付けで
コースを楽しんでいる気分になれない。
それでピンときた。
新オーナーは
客より経営数字を見ているな・・・と。
この価格の料理を好む客層を予測し価格を設定し、
その価格から原価計算をして、素材を決める。
そんな客層はこんな料理が好きなはずだ・・と
シェフに細かく指示を出した事が想像できた。
確かに
コストなりの味わいにはなっていた。
だけど、これなら
同じコストでどこでも食べられる料理に
感じてしまう。
だから私には、
その店に行く理由がなくなってしまったのだ。
でも・・・
1年経ったし、
増税後の奮闘もそろそろ落ち着くだろうし、
久々に行ってみても良いかな・・・と思って、連絡を取った。
残念ながらその店は、
先週で営業を終了していた。
人は、計算で動く物じゃない。
動かす術は色々あっても
多くの考えない人達がその術で踊らされても、
それは瞬間的なもの。
連続的に人を動かしたいなら
心をつかまないと難しい。
何故なら人は、
心を揺り動かされる事で
自発的に動くものだから。
料理のようなものは、
五感に訴え欲望を満たすもの。
美味しくても快適でなければ楽しくないし、
サービスも環境も含めた時間について、
満足度に応じた対価を支払うものだ。
そこでしか味わえないモノを楽しみに
無理をしてもそのコストを用意して席を取り、
予想を超える味わいとサービスに酔わされるからこそ
その店には価値があるのだと言える。
私にとって心が動かないその時間は
ただの消費となって浪費に感じられるのだが、
他の顧客もまた、そう感じたのかも知れないね。
8%の消費税は
罪深い。
ギリギリのところで頑張っていた人達を
蹴落とすような圧力になりかけている。
それが露わになってくるのには
そう長くかからないように思うのだが、
その考え方は間違っているのだろうか?
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