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ニッカシングルモルト余市1989

ワールドウィスキーアワード2008で世界最高シングルモルトとされた
「ニッカシングルモルト余市1987」
 
その美味さは、日本のウィスキーの底力を世界に震撼させる力があったが、
私自身もノンチルフィルターバージョンをストックし味わった時、
日本が造るアイラ系モルトの昇華版として驚きと感激を覚えた事を思います。
 
その後「ニッカシングルモルト余市1988」をストックし、
ストイックな造りのモルトを商業ベースから切り離す苦労を感じながら、
でも1987の偉大さを感じる尺度としてのポジションを与えていた。
 
 
「1989・・・入るかも知れませんが、押さえますか?」
 
「え?手に入るの?」
 
「たぶん・・・オーダーは3本出しましたが、
 良くて2本最悪0と予測しています。」
 
「じゃぁ、入ったらよろしくね」
 
そんな会話を去年のいつだったかにしていたのだが、
無事「ニッカシングルモルト余市1989」が私のストックリストに登場する事となった。
 
 
あ・・・
ラベルが1987と同じ赤系になっているね。
 
毎年ラベルの色を変えているようだけど、
おおざっぱには言えば赤系と青系が交互に採用されているようだ。
毎年買い揃えていけば、その色の違いも楽しめるかも・・・
と思いつつも、相変わらず特別の一本としての押し出しは強い面構えだと思う。
 
でもまぁ・・・、見た目より味わいでしょ?
という事で、いつも通り飲んでみる。
 
 
あ・・・
違う
 
1987、1988とは完全にアプローチが違う。
 
 
もうね。。。
これは明らかに最近のウィスキー作りの流れがある。
 
最初っから派手な姿をさらし、最後まで顔色を変えないような
どこから見ても隙の無い美人のような立ち姿。
 
だけど大概は、その美しさが薄っぺらくて、
後ろから叩いたらそっくり化粧した顔が落ちるだろ?と言いたくなるよう感じで、
見たい所は最初っから開けっぴろげでつまらない物だったりする。
 
しかしコイツは、見惚れるばかりの美貌を持ち、
上質なドレスの奥に何かが透けて見えるような出で立ちでいながら、
その笑顔は姿とはまた違った人間的な魅力をたたえ、
その会話はもっともっと奥行きのある強さと優しさがうかがえるのだ。
 
 
そうか・・・
だからまた、赤ラベルにしてみたのかも・・・
(単なる営業戦略でもあるのだろうけど)
 
作り手の哲学が、
ウィスキーメーカーとしての良心が
この酒に込められているように思う。
 
 
どっしりとしたボディは、
私が好きな、脱いだら凄い系ではなく、
最初から魅力満載の迫力に満ちている。
 
独特なビター、
舌を常に刺激するキック、
時間と共に厚みを増す甘さと爽やかな酸味、
香りの変化は乏しいけど、30分を超える辺りから姿を現すバニラ香・・・
 
お前って、正体はホント、かわいいんだね・・・と呟くと、
否定も肯定もせずに、飛びっきりの笑顔だけ返すような大人の女。
 
そんなイメージが、テイスティンググラスの中で息づいている。
 
 
このクオリティにまで昇華できるのなら、
そろそろ今風のモルトも認めてあげなくちゃね・・・と苦笑い。
 
現在、21,000円でメーカーホームページでは入手可能。
当初500本限定だったこの酒は現在では3500本の製造に膨れあがっているので、
まだ、若干残りがあるのかも知れない。
 
そのコストパフォーマンスは?
と尋ねられれば、1988より遙かに高い・・と感じている。
 
どこかの酒場で出会ったら、
見知らぬ大人の女との会話を楽しむかのような一時を
楽しんでみない手はないように感じた。
 
 
しかし・・・
馬鹿ですな(^_^;

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